ロシア軍、ドニエプル川右岸から持ち帰った戦力をどこに再配備するのか?

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ウクライナや西側諸国はヘルソン市奪還に歓喜しているが、既に国防当局者や安全保障分野の関係者は「ロシア軍がドニエプル川右岸から持ち帰った戦力をどこに再配備するのか?」に注目しており、ドネツク州の戦いが激化するかもしれない。

スロビキン総司令官はヘルソン市放棄と引き換えに「ドネツク制圧」をプーチンに約束した?

ヘルソン州の州都を巡る戦いはロシア軍の撤退で幕切れを迎え、この地域の戦線はドニエプル川を挟んで両軍が対峙する形へと移行したが、ロシア軍はドニエプル川右岸に展開していた部隊や装備の大部分を左岸に持ち帰ることに成功したため、この戦力がどこに再配置されるのかに注目が集まっている。

ロシア軍、ドニエプル川右岸から持ち帰った戦力をどこに再配備するのか?

出典:Google Map ヘルソン州の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

ドニエプル川右岸に展開していた戦力についてウクライナ国防省情報総局のキリロ・ブダノフ准将やレズニコフ国防相は「練度の高い空挺軍、特殊作戦軍、海軍歩兵で構成され、ロシア軍がもつ戦力の中で最も優秀な部隊で大部分はザポリージャ州に再配備されるが、一部の部隊をベラルーシに配備して首都方面に脅威を作り出すかもしれない」と指摘しているが、スロビキン総司令官はヘルソン市放棄と引き換えに「ドネツク制圧」をプーチンに約束したという主張もあり中々興味深い。

米シンクタンクのアトランティック・カウンシルは「ヘルソン市放棄をプーチン大統領に売り込むためスロビキン総司令官は『ドネツク州制圧』を確約した可能性が高く、ウクライナはドネツク州で始まるロシア軍の攻勢に備えなければならない」と指摘しており、ドニエプル川右岸から持ち帰ることに成功した部隊は「ドネツク州に向かう」という意味だ。

ロシア軍、ドニエプル川右岸から持ち帰った戦力をどこに再配備するのか?

出典:Google Map ドネツク州の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

ロシア軍はドネツク州の幾つかのポイントで攻勢を維持しているものの戦力の主体は民間軍事会社ワグナー(PMC)なので、ここに練度の高い空挺軍、特殊作戦軍、海軍歩兵が配備されると戦いは激化するだろう。

因みにゼレンスキー大統領は12日、ドネツク州の状況について「地獄のような状態で極めて残忍な戦闘が続いている。ここで戦うウクライナ軍がロシア軍の攻撃に耐え抜いて戦線を維持しているお陰で、他の戦線で攻勢に出られる」と述べており、ドネツク州の戦いが激化すればウクライナ軍も他の戦線から戦力を回すしかなくなるため泥沼の消耗戦が始まるかもしれない。

ロシア軍、ドニエプル川右岸から持ち帰った戦力をどこに再配備するのか?

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

ただ今後の展開については様々な見方があり、米欧州陸軍のベン・ホッジス元司令官は「来年の1月までにウクライナ軍がマリウポリやメリトポリを解放する」と予測している。

ウクライナ軍がドニエプル川右岸地域の奪還に成功、歓喜に包まれる解放地域

 

※アイキャッチ画像の出典:Оперативне командування “Південь”

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