中国共産党大会「胡錦濤強制退場事件」の真相


【連続写真】中国共産党大会で退席させられる胡錦濤前総書記

胡錦濤強制退場事件

中国共産党大会「胡錦濤強制退場事件」の真相

第20回中国共産党大会の閉幕式で、退席する胡錦濤前総書記(中央)。左端は習近平総書記=2022年10月22日、北京の人民大会堂(共同)

峯村)衝撃だったのは、第20回中国共産党大会の閉幕式で起きた「胡錦濤強制退場事件」です。中国政治の中枢、中南海をずっと取材し続けていますが、習近平政権の3期目を占う上でも、大きな事件だったと見ています。胡錦濤氏に連なる「共青団」というグループがいるのですが。

飯田)共産主義青年団。

峯村)特に日本メディアでは「習近平 VS 胡錦濤派」などと言われますが、必ずしも正しい構図とは言えません。

習近平政権のロケットスタートを支えた胡錦濤氏 ~院政を敷かず、恩人でもある

飯田)江沢民氏のように、軍のポストを譲らないようなことはなかったわけですよね。

峯村)むしろ、逆に院政をやってはいけないと。「私も降りるから、江沢民を含めたすべての長老は院政をやめる」という内規をつくって、習近平氏にフリーハンドを与えたわけです。

今年の北戴河会議のなかで胡錦濤氏が習近平氏の政権運営について批判

飯田)長老たちとの間での。

峯村)そこで初めて、胡錦濤氏は北戴河会議の席上で、2期10年の「封印」を解くように、習近平氏の政権運営について批判したという話が確認できました。いまの経済政策やゼロコロナ政策が間違っているのではないか、という意見を出したというのが1つ。



Source link