金正恩氏の娘、公の場に初登場 手をつなぎミサイル実験を視察


金正恩氏の娘、公の場に初登場 手をつなぎミサイル実験を視察

金正恩氏の娘、公の場に初登場 手をつなぎミサイル実験を視察

娘の名前は「ジュエ」だとされる。18日の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の視察に参加したという。

2人が発射実験中に手をつないで立っている様子が写真に収められている。アメリカは18日のミサイル発射を非難している。

北朝鮮は、世界で最も秘密主義的な国家の1つ。その国を率いる金氏の私生活は、ほとんど知られていない。

KCNAが公開した複数の写真には、親子が手をつないで話をしたり、関係者と言葉を交わす様子や、ミサイルを視察し、展望台から発射を見守る姿が写っている。

米ワシントンにあるスティムソン・センターの北朝鮮専門家マイケル・マッデン氏は、ジュエ氏は12~13歳くらいだろうと話した。

今回、娘が公の場に登場したのは、「4世代目への権力継承は自分の血統に沿って行われる」と、金氏が示したのかもしれないと、マッデン氏は述べた。

9月には、北朝鮮の建国74年を祝う祝賀行事でジュエ氏とみられる少女が映像に映し出されたと、複数の専門家が指摘していた。

ただ、この時は憶測に過ぎず、北朝鮮指導部はその少女が金氏の娘なのかどうか言及しなかった。

ジュエ氏の存在が初めて取りざたされたのは、金氏と親交のある米バスケットボールの元スター選手デニス・ロッドマン氏が2013年、英紙ガーディアンとのインタビューで言及したのがきっかけだった。

ロッドマン氏は訪朝時に金一家と海辺でのんびり過ごしたとし、「赤ん坊のジュエを抱っこした」と話した。

専門家たちは金氏には娘2人、息子1人、計3人の子どもがいるとみている。ジュエ氏が第一子だとされる。

自分の家族についてほとんど公表しない金氏は、妻の李雪主(リ・ソルジュ)氏についても結婚後しばらくは秘密にしていた。

■<解説>ミサイル実験より興味深い? ――ジーン・マケンジー・ソウル特派員

金正恩氏の娘が初お披露目された。この出来事は、アメリカ本土を攻撃できるとされる大陸間弾道ミサイルの発射実験に成功したというニュース以上に、北朝鮮専門アナリストたちの関心を集めている。

なぜか?  それは北朝鮮政権と核兵器開発計画の未来について、非常に雄弁な出来事だからだ。あるいは少なくとも、興味深い疑問点をいくつか浮き彫りにしたからだ。

まず始めに浮かぶ疑問は、娘が金氏の後継者に選ばれたのか、彼女がいつか北朝鮮を統治するのかだ。そうなのかもしれない。北朝鮮は金一族の世襲国家だ。金氏は子どもたちの誰か1人に後を継がせたいだろう。

次に、なぜ今、娘を公開するのかということ。娘はまだ非常に幼い。仮に後継者になる準備をしているのだとすれば、現在38歳の指導者に健康上の問題があるということだろうか。政権の安定を脅かす最大のリスクとされる金氏の健康状態は、様々な憶測を呼んでいる。

そして第三に、北朝鮮の核兵器開発についてどういう意味を示しているのかということだ。

今回のような重要なミサイル発射の場で娘を公開したということは、娘がいつの日か北朝鮮の兵器開発を担っていくことを示唆している。金氏は最近、いかなる状況下でも核兵器は放棄しないと発表した。つまり、自分の核兵器が、次の世代に移っても存在し続けることを世界に示したと言える。

(英語記事 Kim Jong-un reveals his daughter to the world)

(c) BBC News



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