ウクライナ軍、ロシア軍物流拠点の南部メリトポリを攻撃


ウクライナ軍、ロシア軍物流拠点の南部メリトポリを攻撃

ロシア支配下のウクライナ南部ザポロジエ州メリトポリ=2022年11月27日、ロイター

 フョードロフ氏によると、ウクライナ軍はメリトポリ周辺の検問所や露軍が対空防衛などに使っていたレーダー基地、露連邦保安庁(FSB)の拠点である複合施設を破壊した。露軍の死傷者は200人以上に達したと主張している。

 一方、ロシア側は、ウクライナ軍が米国の高機動ロケット砲システム(HIMARS)でメリトポリを砲撃し、2人が死亡し、10人が負傷したと発表した。複合施設には民間人もいたとしている。

 ウクライナ軍は最近、東部への攻撃に重点を置いており、南部メリトポリへの攻撃は露軍の不意を突いた形となった。英BBCによると、ウクライナのアレストビッチ大統領府長官顧問は攻撃に先立つ10日、メリトポリを奪還した場合は、露軍が一部占領する南部ヘルソン州の防衛ラインを崩せるほか、同州の南にあるクリミア半島への「道が開ける」と述べており、メリトポリへの攻撃を示唆していた。

 また、東部ルガンスク州のガイダイ知事は11日、ウクライナ軍がロシアの民間軍事会社「ワグネル」の拠点となっている同州中部のホテルを砲撃したと述べた。ガイダイ氏は、多くのワグネルの兵士が死亡したと主張している。ワグネルはプーチン露大統領に近い新興実業家プリゴジン氏が創設したことで知られる。

 一方、ウクライナ軍によると、11月に奪還したへルソン州の州都ヘルソン市が12日に露軍による砲撃を受け、民間人2人が死亡、5人が負傷したという。【エルサレム三木幸治】



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