中国の李成鋼・世界貿易機関(WTO)大使は14日、米国は自国産業の支援に補助金を利用し、WTO規則を順守していないと非難した。2021年7月撮影(2022年 ロイター/Denis Balibouse)
[ジュネーブ 14日 ロイター] – 中国の李成鋼・世界貿易機関(WTO)大使は14日、米国は自国産業の支援に補助金を利用し、WTO規則を順守していないと非難した。
李大使は非公開で行われたWTOの米通商政策審査会で「米国は国際ルールや他の国の法律よりも国内法を優先し、WTO規則や他の加盟国の懸念を尊重せず、『アメリカ・ファースト(米国第一主義)』を掲げている」と指摘。「米国は明らかに多国間貿易システムの破壊者だ」と述べた。
李大使の発言は中国のWTO代表団が英語で発表した。
米国のマリア・ペイガンWTO大使はこれに対し、米国は最も開放的で競争力のある国の一つで、関税も世界で最も低いとし、「米国は何十年もの間、開放的な経済を維持することでリードしてきた」と述べた。
米国の通商政策見直しは数年ごとに行われ、WTOに加盟する164カ国が米国の実績について見解を表明できる。