ウクライナ軍参謀本部は22日、ロシアの支配下にあるウクライナ南部ヘルソン州のカホフカ地区を攻撃し、ロシア兵約150人が死亡したと発表した。現地メディア「キーウ・インディペンデント」などが伝えた。攻撃は20日に行われ、ロシア側の飛行場を破壊したという。
一方、ロシア軍はカホフカにある水力発電所の一部を爆破したとも伝えられている。現地ではこれまで、ロシア側が発電所のダムを破壊し、洪水を引き起こすことでウクライナ側にダメージを与える可能性も指摘されてきた。発電所やダムの詳細な状況は不明。
2月下旬にウクライナ侵攻を始めたロシア軍は早い段階でヘルソン州の広い地域を占拠したが、秋以降は苦戦が続き、11月にはドニエプル川東岸地域に撤収した。カホフカはその東岸に位置しており、双方による攻防が続いている。
こうした中、ロイター通信は22日、ロシアのショイグ国防相が前線の部隊を視察したと伝えたが、場所や日時は明らかにされていない。【ロンドン篠田航一】