G20開幕 問われる日本の調整力 「貿易制限の応酬は利益とならず」

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G20大阪サミット・セッション1ワーキングランチ。ワーキングランチに臨む各国首脳=28日午後0時34分、大阪市住之江区(代表撮影)
G20大阪サミット・セッション1ワーキングランチ。ワーキングランチに臨む各国首脳=28日午後0時34分、大阪市住之江区(代表撮影)

 20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)が28日、大阪市で開幕し、初日は米中貿易摩擦の激化を背景に世界経済や通商問題を中心に討議した。冒頭で議長の安倍晋三首相は、「貿易制限的措置の応酬はどの国の利益ともならない」と米中両国を牽(けん)制(せい)。ただ、トランプ米大統領は関税や安全保障をめぐり「米国第一」の発言を繰り返しており、首脳宣言で各国の足並みがそろう文言を調整できるかが問われる。

 首相は関連イベントで、データ流通や電子商取引(EC)のルール作りを進めるための枠組み「大阪トラック」の創設を宣言した。

 招待を含めると会議には37の国や地域、機関が参加し、首相が各国首脳らと笑顔で握手を交わして出迎えた。

 初日の討議では米中摩擦のほか中東情勢の緊張といった波乱要因を踏まえ、首相は「世界経済は下振れリスクの方が大きい」と指摘。その上で「自由、公正、無差別な貿易体制を維持・強化するための強いメッセージを打ち出さなければならない」と強調し、政策手段の総動員を呼びかけた。これに対し、多くの国が米中間の緊張の高まりに懸念を示した。

 2日間の討議を経て29日午後に首脳宣言や成果文書を採択し、閉幕する。昨年のG20サミットで削除された「保護主義と闘う」との文言は2国間の貿易赤字解消や不公正貿易への対抗措置にこだわるトランプ氏の反対が予想され、今回も首脳宣言には盛り込まれない見通しだ。日本として反保護主義の姿勢を貫きつつ、米国が納得する表現をどう打ち出せるかが焦点だ。

 トランプ氏は先進国と新興国が課題対応を調整するG20の場でも貿易赤字の解消に向けた2国間交渉に意欲を示したほか、防衛分野でも負担が偏っていると不満を示した。

 気候変動でも米国が離脱表明した地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」への言及をめぐり米欧などの対立が予想され、骨抜きの首脳宣言とならないよう首相のリーダーシップが試される。

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