4日に公示され、21日に投開票される参院選。接戦が予想される選挙区も多く、今後の政界の趨勢(すうせい)を占う試金石として、全国から勝敗の行方が注目される区もある。そんな今回の参院選で、政治評論家、ライター、選挙プランナーとして活躍する選挙通3人が、特に注目する選挙区とは…。
参院選で3人が関心を寄せるのは、自民党一強のなか、共闘する野党がどこまで議席をとれるかという点。最も注目する選挙区として東京選挙区(改選数6)を挙げたのは、政治評論家の小林吉弥さん(77)と選挙ライターの宮原ジェフリーさん(36)だ。
同選挙区は20人前後が立候補するとみられる全国随一の激戦区。地方の1人区と異なり、各党ともに共闘せず個別に戦う。政権与党の自民や公明のほか、国民民主や立憲民主、共産など野党もそれぞれが候補者擁立を表明しており、「政界の縮図のようだ」と小林さん。
一方、著書に『沖縄〈泡沫(ほうまつ)候補〉バトルロイヤル』(ボーダーインク)がある宮原さんは、改選数の多い同選挙区では既存の政党に属さない“インディーズ候補”が立候補しやすい点に着目。「既存の政党や政治団体からの支援を受けていなくても、熱い思いがある魅力的な候補者が多い」と語る。