韓国の経済にとって支えとなっている輸出が揺らぎを見せている。半導体業界の低迷や中国向けの輸出不振などが原因で、韓国の輸出は昨年10月以降7カ月連続でマイナス成長となり、貿易収支も14カ月連続で赤字が続いている。
産業通商資源部が1日に発表した「4月輸出入動向」によると、先月の輸出額は496億2000万ドルで、昨年同月比14.2%減少した。
韓国の輸出は、昨年10月に-5.8%とマイナス成長を示した後、11月-14.2%、12月-9.7%、今年1月-16.4%、2月-7.6%、3月-13.6%と続き、先月まで7カ月連続で減少傾向を続けた。
産業部は先月の輸出減少の原因について、「グローバル景気の回復が遅れており、半導体業況の不振と操業日数減少(-1日)が影響を及ぼした。昨年4月の輸出が598億ドルで歴代4月の最大値を記録したことによる基底効果もあった」と説明している。
品目別に見ると、輸出の主力商品である半導体輸出は63億8千万ドルで、昨年に比べて41%急減した。世界的な景気低迷によるDRAMやNAND型フラッシュなどの需要不振と在庫増加による価格下落が輸出急減の原因に挙げられる。
また、ディスプレイの輸出も12億3千万ドルで、昨年に比べて29.3%減少した。家電機器の需要低迷でOLED液晶部品の需要が減少したためである。
この他にも、原油価格の下落などで単価が下がった石油製品(-27.3%)、石油化学(-23.8%)をはじめ、鉄鋼(-10.7%)などの輸出下落幅が大きかったである。
一方、自動車輸出は先月61億6000万ドル(40.3%)を記録し、輸出の目玉品目として位置づけられている。月基準で過去最大規模で、10カ月連続で輸出増加傾向を見せている。
船舶(59.2%)や一般機械(8.1%)の輸出も増加しているが、輸出全体のマイナス成長を止めることはできないだった。
輸出地域別に見ると、中国やベトナムなどアジア諸国向けの輸出減少傾向が輸出マイナス成長の主な原因である。対中国輸出は95億2千万ドルで、昨年同期に比べて26.5%減少している。韓国の対中国輸出比重は20%前後で次第に減っている。景気低迷の影響でベトナムをはじめとするASEAN諸国への輸出も83億ドルで26.3%減少した。
中国に次いで輸出2位の米国向け輸出額も、前年同期の輸出好調による逆基底効果で91億8千万ドル(-4.4%)と小幅に減少した。
一方で、自動車輸出が増加した影響で、欧州連合(EU)向けの輸出が9.9%上昇し、インフラ投資に集中する中東の場合は一般機械の輸出が多くなり30.7%増加した。
先月の輸入は昨年4月に比べて13.3%減の522億3000万ドルを記録した。原油(-30.1%)、ガス(-15.5%)などエネルギー(-25.8%)の輸入額が減少した影響である。
輸入額が輸出額を上回り、4月の貿易収支は26億2千万ドルの赤字を記録した。韓国の貿易収支は昨年3月に赤字に転じた後、先月まで14カ月連続でマイナスが続いている。1995年1月から1997年5月までの17カ月連続で貿易赤字が出た以降で最も長い期間となっている。
ただし、貿易赤字の規模は1月に過去最大の126億9千万ドルを記録した後、2月は53億ドル、3月は46億3千万ドルに改善されている。
ただ、今年4月までの累積貿易赤字だけでも250億6200万ドル(約3兆4千億円)を超え、昨年の年間貿易赤字447億9000万ドルの半分をはるかに上回っている。
韓国政府は、輸出不振と貿易赤字を解消できるよう強力な輸出支援策を推進する計画である。産業部関係者は「輸出市場が長期的に拡大するとみられる有望品目を発掘し、オーダーメード型支援を行い、中長期的には輸出産業の競争力を強化できるよう、半導体などの技術開発投資、先端戦略産業特化団地の造成、投資税額控除の拡大などの政策的支援を積極的に推進していく」と話している。
コメント欄では以下のような意見があった。
「ハンギョレが支持していた文前大統領の経済政策の失敗の結果が尾を引いている。ハンギョレにもおおきな責任はあると思うが。」
「技術力は他国の二番煎じで、市場を中国に依存し過ぎた結果ですw」
「これも日本のせいになるのです」
韓国、輸出7カ月連続減少…26年ぶりの最長貿易赤字
https://news.yahoo.co.jp/articles/807ba13b052c68acc241770ccb0bb7db9d25c9c9