激戦が続くウクライナ東部の要衝バフムートの空撮画像
(CNN) ウクライナ軍当局者は12日までに、ウクライナ東部の激戦地バフムートで「効果的な反転攻勢」をかけていると明らかにした。ロシアの民間軍事会社ワグネルを率いるエフゲニー・プリゴジン氏の「ウクライナ軍が一部の地域を奪還した」という主張と一致している。
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プリゴジン氏は10日、ロシア軍の旅団がバフムート前線の陣地を放棄したためウクライナ軍が領土を奪還することになったと非難した。同氏はワグネルの戦闘員が必要とする弾薬などを供給していないとロシア国防省を繰り返し批判してきた。
ウクライナ陸軍トップのシルスキー司令官は同日、ウクライナ軍がバフムートで領土を大きく奪還したことをSNS「テレグラム」への投稿で認めた。
「よく考えられた防衛のおかげで、我々の部隊の効果的な行動の成果が上がっている。我々は効果のある反撃を行っている。前線の一部では敵はウクライナ軍の猛攻撃に耐えられず、最大2キロ後退した」と説明した。
プリゴジン氏によると、ウクライナ軍はバフムートの南にも前進したという。
同氏は9日、「ロシア国防省のある部隊が我々の側面の一つから逃げ出し、陣地を放棄した。幅2キロ近く、奥行き500メートルほどにわたって前線が空白になった」と語っていた。
シルスキー氏によると、ウクライナ軍との戦いで「疲弊した練度の高いワグネルの部隊は、一部の地域でロシア正規軍の比較的練度の低い部隊と交代することを余儀なくされた。この正規軍の部隊は敗北し、後退した」という。
同氏は「敵は部隊を大々的に集中させ、5月9日までにバフムートを制圧すると豪語していたにもかかわらず、制圧に失敗した」「我々の防衛軍は前線をしっかりと保持しており、敵の進攻を防いでいる」と述べた。