(写真:朝鮮日報日本語版)
ソウル市江南区大峙洞の予備校が集中している地域で「麻薬入りドリンク」を生徒・予備校生らに試飲させた事件の主犯とされる人物が、別の事件で在宅起訴されて裁判を受けていたのにもかかわらず、中国に逃走して今回の事件を起こしていたことが23日、明らかになった。
【写真】薬物と牛乳を混ぜたドリンクを製造した疑いが持たれてい容疑者(25)
本紙の取材を総合すると、この人物は昨年、性売買根絶キャンペーンを展開する団体「女性青少年性売買根絶団」で活動中、京畿道一帯の風俗業者を相手に、「金を払わなければ性売買で通報する」と脅迫し、約10億ウォン(約1億円)をだまし取ったとして起訴された。当時、検察はこの人物を含め8人を共同恐喝などで起訴したが、この人物は昨年10月、在宅起訴されて水原地裁で裁判を受けていた最中に中国に出国したという。
ソウル予備校街麻薬入りドリンク事件を捜査中のソウル中央地検麻薬犯罪特別捜査チーム(シン・ジュンホ部長検事)は、この人物が中国に滞在しながら今回の事件を主導したものとみている。この人物が中国にいる共犯者たちを通じ、犯行に使用されたドリンク容器や包装用の箱などを韓国国内に送り、これを国内にいる別の共犯者たちが受け取り、覚せい剤が入ったドリンクを作ったというのがこれまでの検察の捜査で明らかになったことだ。検察は、この人物とほかの共犯者2人が中国に滞在中で、中国公安当局と協力して所在を追跡していることを明らかにした。
検察は今月4日、この事件の国内共犯者である26歳の男、39歳の男、36歳の男の3人を営利目的の未成年者に対する覚せい剤投与および特殊傷害、ボイスフィッシング犯罪団体活動、恐喝未遂などで起訴した。
ソン・ウォンヒョン記者