止まった韓国企業の中国工場…ハングルで「ようこそ」色あせた看板

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対中貿易赤字時代、中国現地では 現代自動車滄州工場、7年で閉鎖か 「一昨日も、昨日も、今日も生産なし」

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止まった韓国企業の中国工場…ハングルで「ようこそ」色あせた看板

11日午後、中国河北省滄州の現代自動車の工場の正門。この日、生産が止まっていたたため往来する車はなかった=滄州/チェ・ヒョンジュン特派員

止まった韓国企業の中国工場…ハングルで「ようこそ」色あせた看板

11日午後、天津のウィニア大宇電子の工場の様子。中はがらんとしている。ウィニア電子は今年2月、工場を中国企業に売却した=天津/チェ・ヒョンジュン特派員

止まった韓国企業の中国工場…ハングルで「ようこそ」色あせた看板

12日午前、天津の国貿ショッピング中心。かつてはイニスフリーの店舗があったが、2年前に撤退した=天津/チェ・ヒョンジュン特派員

 11日午前、中国の首都北京から南に200キロ離れた河北省の小さな町、滄州。そこで出会った住民は「現代自動車の工場がまもなく閉鎖されるといううわさを聞いた」とし、残念だと述べた。実際に、滄州の外郭に位置し、2平方キロに達する滄州現代自動車工場は、平日午前にもかかわらず往来する車や人はほとんど見られなかった。

現代車を追い出した中国製自動車

 工業団地の一角にある現代モービスの工場も同様だった。工場正門で働くある警備員は「今日は生産をしない日」だと言った。「いつから生産を中断しているのか」と聞くと、「昨日も一昨日も生産していない。明日は生産すると聞いている」とし、「最近は毎日は生産していない」と話した。

 現代自動車は、中国国内の4番目の現地工場として滄州に工場を建ててからわずか7年で、工場閉鎖を考えている。現代自動車は起亜自動車と合わせて2016年に中国の自動車市場でシェアを10%(179万台)にまで高め、中国工場を5カ所に増やした。しかし1カ所は売却し、4カ所は稼動を中断するか、稼動率を大幅に下げている。現代・起亜自動車の中国市場におけるシェアが最近は1%台にまで急落しているためだ。

 現代自動車の空白は中国製自動車が急速に埋めた。中国の電気自動車メーカー「比亜迪(BYD)」は今年、中国市場で2008年から販売台数1位を守ってきたフォルクスワーゲンを抜いて1位となった。

 この日午後、滄州から北に60キロ離れた天津のウィニア大宇電子の工場も、しばらく稼動を中断していたかのように工場内はがらんとしていた。工場の入口に「ようこそ」とハングルで書かれた色あせた看板が、ここが韓国企業の工場だったことを示している。

 ウィニア電子はこの場所で冷蔵庫や洗濯機などを生産し、売り上げは年間2千億ウォンを超えていたが、今年2月に工場を中国企業に売却した。ウィニアの関係者は「不況と消費心理の萎縮で在庫が急増したことで生産が急減した。コロナ禍中もほとんど生産できていなかった」、「今年初め、中国国籍の企業に工場を売却した」と語った。

 昨年5月に始まった対中貿易赤字が終わらず、中国進出企業の不振まで重なったことで、1992年8月の国交正常化以来30年以上にわたって中国という「巨大市場」に依存して成長してきた韓国経済にも赤信号がともっている。

 韓国の不振が続く短期的要因は「輸出の大黒柱」である半導体の実績の悪化だが、根本的原因を突き詰めれば韓国製品の競争力の低下と、恐ろしいほど速い中国企業の追撃だ、との指摘が相次いでいる。

「中国の追撃、速すぎて怖い」

 大韓商工会議所が11日に公開した「対中輸出不振に対する企業認識調査」と題する資料によれば、「企業が体感する中国企業との技術競争力の格差」は「似たような水準」(36.6%)だとする回答と、むしろ韓国の方が「劣る」(3.7%)とする回答を合わせると40.3%にのぼる。

 韓国の方が中国より進んでいるとする回答も、その差は「3年以内」(38.7%)だとする回答が最も多かった。「今後5年間の韓国と中国の技術成長速度」を問う質問には「中国の成長速度が韓国をしのぐ」(41.3%)、「同程度だと思う」(35%)との回答が合わせて70%を超えた。

 このような変化により、「中国国内の韓国生産基地」と呼ばれた天津は、2010年代初めには2500社あまりに達していた韓国企業が10年あまりで500社あまりにまで減少するなど、状況が深刻だ。天津韓人会のパク・ホンヒ会長は「中国の製造業の追撃は速すぎて恐ろしいほど」、「一般製造業は競争力をほとんど失っており、生き残るのはサービス業や技術集約産業くらいだと思われる」と語った。

 韓国製品の苦戦は自動車や電子製品などに限られない。韓流ブームに乗って中国の若者たちに好まれていた韓国製の化粧品も困難に直面している。

自動車、電子製品に続きKビューティーまで…

 12日、アモーレパシフィックの中低価格帯の化粧品ブランド「イニスフリー」の店舗があると聞いて訪ねた天津の国貿ショッピング中心(国際貿易ショッピングセンター)では、店が見つからなかった。このショッピングセンターのある職員は「韓国化粧品の店があったという話は聞いているが、現在あるのは中国化粧品のセレクトショップだけ」と話した。

 イニスフリーの店は2021年6月に撤退していた。このような現象が発生するのは、近ごろ中国で起きている「国潮(国産品愛用)消費」のためだ。大韓商工会議所の調査でも、「国潮ブームによる韓国製品選好度の低下を体感しているか」という問いに対し、「している」との回答は32.7%に達した。

 アモーレパシフィックは2019年の時点でイニスフリーの店舗を中国全域で600店あまりにまで増やしていたが、昨年末には64店にまで減らさなければならなかった。それでも販売不振に耐え切れず、今年上半期には実店舗から撤退。同社はオンライン販売に集中する予定だ。アモーレパシフィックの関係者は「2016年末にはTHAAD(終末高高度防衛ミサイル)のせいで(売り上げが減少するなど)大きな打撃を受けた」としつつも「中国化粧品の品質向上と販売増加が撤退の決定的な要因」だと述べた。同関係者は「まだ中国製の競争力が弱い高級化粧品市場で勝負をかける予定」だと語った。

天津、滄州/チェ・ヒョンジュン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

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