ウクライナのゼレンスキー大統領
ウクライナのゼレンスキー大統領が29日(現地時間)、ロシア軍を相手にした大攻勢開始時点を決定したと明らかにした。
タス通信によると、ゼレンスキー大統領はこの日、自身のテレグラムチャンネルに載せた演説の動画で、ウクライナ軍がいつ進軍するかをすでに決定したと伝え、近く大攻勢に出ることを予告した。
ゼレンスキー大統領は「最高司令部会議で(ワレリー・ザルジニー)総司令官と戦術部隊司令官の報告があった」とし「弾薬の補給、新しい旅団の訓練、ウクライナ軍の戦術だけでなく(大攻勢)時期についても報告があった」と説明した。
続いて「これ(大攻勢時期の報告)は極めて重要なことであり、我々がいつ進撃するかという時期に関するものだ。決定は下された」とし「これまで準備してきた旅団に感謝する」と述べた。
ウクライナ地上軍のシルスキー司令官もこの日、「ウクライナ軍が積極的な攻勢に転換する時点が近く到来するだろう」とし、大攻勢が迫っていることを示唆した。これに先立ちゼレンスキー大統領は15日、大攻勢開始のためにはまだ時間が必要だと話していた。
ウクライナ指導部のこの日の発言は、数カ月間にわたり言及されてきたウクライナ軍の大攻勢が近く始まると予告したものと解釈される。
これまでウクライナ軍の大攻勢は春の雪解けによる泥と西側のウクライナ武器支援遅延などで遅れているという分析があった。しかし最近は乾燥した気候で地面が固まったことでウクライナ軍の部隊と装備移動が容易になり、西側が支援した武器により戦力も補強され、大反撃作戦の条件が整ったとみられる。