【名人戦】藤井聡太竜王が56手目を封じ手 渡辺明名人「最後のとりで」死守へ巧みな指し回し

[ad_1]

【名人戦】藤井聡太竜王が56手目を封じ手 渡辺明名人「最後のとりで」死守へ巧みな指し回し

藤井聡太竜王(左)は封じ手の入った封筒を立会人の田中寅彦九段(右)に手渡す(中央は渡辺明名人、日本将棋連盟提供)

【写真】藤井聡太竜王の昼食は「信州ポーク勝カレー」

 午後6時30分の段階で手番の側が行う封じ手の15分前、渡辺が右桂を活用して決断を迫った。手番が回ってきた藤井は、時間をいくらでも使って考えたい局面で、20分考慮して立会人の田中寅彦九段(66)に「封じます」と告げた。

 序盤、かど番の渡辺が工夫を凝らした。藤井の「雁木(がんぎ)」に対し、なかなか見ない「菊水矢倉」の陣形にした。金銀の位置を低くして玉を最下段に置くため、王手がかかりにくく耐久力がある。20年に棋聖、昨年王将、今年3月に棋王と続けて藤井に奪取されている。「最後のとりで」の名人だけは死守したいとの意地も含めた、巧みな指し回しだ。

 藤井にとっては悩ましくてつかみどころがない形だろう。攻めの糸口になりそうな地点は、自陣のキズにならないようにと察知した渡辺に早々と消されている。

 5月28日には叡王戦5番勝負第4局(岩手県宮古市)で、菅井竜也八段(31)を2回の千日手指し直しの末に下して、叡王3連覇を果たした。盤の向こうで4連覇を目指す名人に疲労度や体力消耗度まで読まれながら、9時間の持ち時間と神経を削られる展開になっている。どう攻略するかが、2日目の焦点となる。

 史上最年少での名人獲得と7冠達成に向け、封じ手で下した決断は2日目にどう影響するのか。渡辺がかど番をしのぐのか。形勢ほぼ互角の対局は、6月1日午前9時から再開される。【赤塚辰浩】

 ◆菊水矢倉 別名「しゃがみ矢倉」。金銀の位置を低くして玉を最下段に置く。歩などを成られても王手がかかりづらく受けに徹することができる。先手の場合、通常の矢倉囲いは玉を8八の地点まで回し、左金を7八、右金を6七、左銀を7七の地点まで配備する。居飛車同士の対局で使われることが多い。矢倉は現在の将棋では相掛かり、角換わり、横歩取りと並ぶ戦法に挙げられている。お互いに矢倉に組むことを「相矢倉」という。

[ad_2]

Source link