はしご車 府県またぎ共同運用 奈良市と京都の消防


はしご車の共同運用に関する連携協約を締結した奈良市の仲川げん市長(左)と木津川市の河井規子市長=奈良市の奈良市役所

 奈良市と、京都府木津川市などを管轄する相楽中部消防組合消防本部は10日、はしご車の共同運用に関する連携協約を締結した。経費削減のため、購入費や維持管理費を折半するのが目的で、府県をまたいで消防車両を共同運用するのは全国初という。来年11月の運用開始を予定している。

 奈良市消防局によると、はしご車は3階以上の建物火災に出動し、逃げ遅れた人の救助や放水に活用される。約2億円と高額な上、年に約1千万円の維持費がかかるが、年間出動回数は1台平均2、3回程度にとどまっている。今回は双方のはしご車1台の交換時期が重なったことなどから、共同運用を決めた。

 奈良市役所で行われた協約の締結式で、仲川げん市長と、木津川市、笠置町、和束町、南山城村を管轄する相楽中部消防組合の管理者を務める木津川市の河井規子市長が協約書に署名。仲川市長は「周辺自治体とのシェアリングを進め、消防力を維持していきたい」、河井市長は「スムーズな運用ができるよう協力して取り組みたい」と話した。

 はしご車は奈良市北消防署で運用される予定。今後は合同訓練を行うなどし、連携を強化する。



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