上岡龍太郎さん、ナイトスクープ途中退場の裏話 激怒前に岡部まりに掛けた言葉で分かる「冷静と配慮」


上岡龍太郎さん、ナイトスクープ途中退場の裏話 激怒前に岡部まりに掛けた言葉で分かる「冷静と配慮」

上岡龍太郎さん(99年撮影)

【写真】「探偵!ナイトスクープ」での初代局長・上岡龍太郎さんと秘書・岡部まり

 上岡さんは同局の人気バラエティー番組「探偵!ナイトスクープ」の初代局長だった。94年4月、幽霊が出るとウワサの下宿先に除霊師を呼ぶという内容の依頼VTR後、オカルト嫌いの上岡さんが激怒し、スタッフにその場で企画意図の説明を求めた。納得のいかない上岡さんが収録途中でスタジオを退場したのは有名な話。この裏話を、当時秘書を務めていた岡部まりが明かした。

 「もはや懐かしい」とVTRを見つめた岡部は、上岡さんが激怒しながらも「すごい冷静でいらっしゃった」と語った。それが分かったのが「私、当時は(収録後に)最終の新幹線で東京に帰ったり、大阪に泊まったりしてたんですよ。それを知ってる上岡さんは、キレられる前に“まりちゃん今日は泊まり?”って聞かれた」ことだったという。

 「“泊まりです”と言って。何の意味があるのかなと思ってたけど。その後でキレていかれた」と回想。「つまり、私がギリギリで新幹線に乗らなきゃいけないかもしれないってことまで、上岡さんは脳裏にあって。泊まりだと分かった時点で、理路整然とキレていかれた」と、共演者のその後のスケジュールを確かめる冷静さと配慮があったことを打ち明けた。

 「しかも“カメラ、回しといてな”って。全部のカメラさんにそのまま撮っておいてと言って、逃げない。自分が何に対して怒っているのかもちゃんと撮ってほしい、と」と上岡さんの強い意志を振り返った。

 

 桂南光は「上岡師匠は、一般の人から抗議が来ないように、わざとそっち側に立って言ってはるんですよ。“回しといてや”っていうのは、上岡師匠が異議を唱えて怒って帰ることで、収めてるわけですよ」と指摘。「自分がやってる番組やからちゃんとしよう、という思いが常にあって。どんなに激怒されてても、常に冷静なんですよ。それがすごい」と評した。

 岡部も「怒ってらっしゃるけど、結局みんなを融和させてるというか。均等にバランスを保ってくださって、居心地がよくなる」と感謝していた。 



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