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プーチン氏には国際刑事裁判所・ICCから逮捕状が出ている。ウクライナの子どもたちをロシアに“連れ去った”容疑だ。だがプーチン氏は6月アフリカ代表団をロシアに招き「紛争地域から子どもを避難させ彼らの命と健康を救った」とその正当性を説明している。
番組では、実際にウクライナから連れ去られた少年のひとりにインタビューすることができた。そこから分かったことは、プーチン氏の説明とは程遠いものだった…。
【写真を見る】プーチン氏の逮捕状の容疑「腕を折るぞと…」 “連れられた少年”単独インタビュー【報道1930】
■「腕を骨折した時…もう片方の腕も折るぞって」
これまでに(6月18日現在)ウクライナからロシアおよびロシア占領地域に連れていかれた子どもの数は、1万9499人にのぼる。実はその数は増え続けているともいわれる。この中で何らかの方法でロシア側から脱出した子どもは373人。私たちはその一人に直接インタビューすることができた。
その13歳の少年は、ウクライナ東部の街ウフレダルに家族11人で暮らしていた。去年1月、親と離れて兄弟6人でマリウポリの保養所にいたところ、ロシアの侵攻が始まった。そして、3月にドネツク州のロシア占領地区へ連れ去られたという。
ロシア側に連れ去られた少年 サーシャさん(13歳)
「(6人の兄弟はその時)泣いていました。母の所へ行きたい、行きたいと言っていました。僕たちの他に別の家の子どもたちもいました」
その時撮られたと思われる集合写真には、サーシャさんをはじめ子どもばかり20人が写っている。親ロ派のメディアが公開した映像では、子どもたちが食べ物を口にしたり、部屋の中でごく普通に過ごしているようにも見えるが…。
ロシア側に連れ去られた少年 サーシャさん(13歳)
「(係の人は)カメラ取材がある時は優しかったです。“私たちは皆さんを救ったのよ”という感じでした。(中略)母親の所に帰すって言ってましたが嘘でした。しかし実際は違っていました。ずっと怒鳴られていました。彼らは僕たちを侮辱したり脅したり…。食事も良くなかったです。施設のルールは厳しかったです。腕を骨折した時、包帯を巻いてとお願いしたらすごく怒鳴られました。部屋に戻らないともう片方の腕も折るぞって言われました。食事のあと部屋の外に出た子には、罰として次の食事が出ませんでした」