昨年10月、慶尚南道昌原市(キョンサンナムド・チャンウォンシ)の馬山(マサン)湾で大量死したイワシ群れ。アン・テフン記者
済州(チェジュ)沿岸で、最近死んだイワシの群れが相次いで見つかっている。
4日、済州市によると、今月2日午前に済州市外都洞(ウェドドン)の海岸に死んだイワシの群れが打ち上げられているという通報が寄せられた。
通報を受けた市は当日現場から死んでいたイワシ500キロほどを回収した。
先月初め、同市の伊保(イホ)海水浴場でも大量死したイワシの群れが見つかり回収作業が行われた。当時回収された死骸だけでも7トンに達する。
国立水産科学院済州水産研究所は満潮時に海岸に押し寄せたイワシの群れが海岩や水溜りなどに閉じ込められて逃げることができないまま酸素不足で死んだものとみている。
イワシは絶えず動いている魚種なので、他の魚種に比べて酸素要求量が多い。水産科学院はこのように済州でイワシ大量死が発生した理由をイワシ資源の増加に求めている。
水産科学院によると、韓国のイワシ漁獲量は1987年年間20万トンにのぼっていたが、1990年代と2000年代に入り資源量が減少して毎年100余トンにとどまっていた。
こうした中、2017年から漁獲量が8000トン以上になり、昨年は1万2000トンになったことが確認された。
水産科学院関係者は「日本の九州沿岸などで増えたイワシ資源が我が国海域まで拡張する傾向をみせている」とし「イワシの群れが正常に捕獲されて流通すれば大きな問題はないとみている」と話した。
済州道は回収したイワシの死骸を農家に肥料用として配る予定だ。