カタール航空エアバスA350の乗務員用の休憩スペース。
長距離のフライトでは、客室乗務員の休息は欠かせない。
そのため、乗客から隔離された秘密のコンパートメントを備えている飛行機もある。
【全画像をみる】長距離フライトの客室乗務員の寝室を見てみよう…カタール航空機の内部を見学
カタール航空のエアバスA350の乗務員用休憩スペースをパリ航空ショーで見学してきた。
2023年6月19日から25日まで開催されていた「パリ航空ショー」に出展されている飛行機の一つがカタール航空(Qatar Airways)のエアバスA350だ
Insiderはこの飛行機の見学ツアーで、客室乗務員が長距離の移動中に睡眠が取れる機内後部の隠れたコンパートメントに潜入した
コンパートメントの入口は後方の大きなギャレーの中にあり、通常はカーテンで仕切られている
ギャレーに足を踏み入れたとしても、クルーが休憩できるようなスペースがすぐ近くにあるとは気づかないだろう
ジャンプシート(室乗務員が利用する補助シート)の後ろに、コンパートメントへと続く狭い階段が少し見える
客室乗務員には休息が必要で、乗客から隔離されたプライベートな空間を求めているため、このようなスペースは特に超長距離路線では必須とされている
コンパートメントへ続く階段はこんなに狭い
近くで見ると入口にある階段はハシゴのような感じで、幅は1フィート(約30㎝)ほどしかない
階段の高さはまちまちだし、乱気流が発生して機体が揺れればこの階段を登るのは容易ではない。確かに手すりが必要だろう
これは寝台と数カ所の収納スペースを備えたコンパートメントの入り口からの写真だ
客室乗務員用のスペースだけでなく、真正面後方にもうひとつ謎めいたスペースが見える
影で暗かったため、寝台は最初1つだけに見えたが、実際にはさらに奥に3つの寝台があった
寝台に潜り込むと収納スペースや照明があった
立って見ているだけだと寝台の配置は分かりにくいが、このラベルに分かりやすく説明されている
反対側にもさらに3人分の寝台がある。ほかに誰かがいるのを感じさせないため、カーテンは必需品のようだ
階段の近くまで戻ると、緊急時に客室乗務員がコックピットと連絡を取るための電話がある
電話だけでなく、緊急時のための非常用ハッチも備わっている
この鏡があることでコンパートメントの狭さを感じさせない
その下にはハンガーラックまであった
カタール航空のこの機体には乗務員のための広々とした休息スペースがあるが、すべての飛行機にあるわけではない
2022年7月、Insiderが取材したユナイテッド航空(United Airline)のボーイング767-300ERには、乗務員が休息に使えるリクライニングシートの専用列があった
同様に、エア・カナダ(Air Canada)のボーイング787では中央席の最後列が乗務員の休憩用に確保されていた
Pete Syme,Taylor Rains