中居正広、電撃引退から1年間の沈黙と「復帰」への水面下の動き

国民的アイドルグループSMAPの元リーダーである中居正広氏(53)が電撃的に芸能界引退を表明してから、間もなく1年が経過しようとしている。この1年間、表舞台から姿を消していた中居氏の動向は、日本中に大きな衝撃と関心をもたらしてきた。度重なる週刊誌報道や第三者委員会の調査、そして自身の体調不安など、様々な困難に直面しながらも、彼は静かに、そして着実に「復帰」への道を模索しているようだ。

電撃引退と「性暴力」認定報告書の波紋

中居氏の引退表明は、2024年末に「女性セブン」と「週刊文春」が報じた元フジテレビアナウンサー・Aさんとの女性トラブルが発端となった。その後、フジテレビと親会社が設置した第三者委員会は、中居氏がAさんに対して行った行為を「性暴力」と認定する調査報告書を公表。この報告書では、中居氏以外のタレントによるハラスメント事案も複数指摘され、フジテレビの企業体質そのものが厳しく問われる事態となった。一方で、記者会見などで自ら説明を尽くさない中居氏に対しては、世間から批判の声が相次いだのも事実である。

沈黙を破る反論、そして再びの静寂

当初、沈黙を守っていた中居氏だが、5月に入ると代理人弁護士を通じて第三者委員会へ反論を繰り返す姿勢を見せた。しかし、同委員会は一貫してこれを取り合う素振りを見せず、8月にはAさんとのトラブルを詳細に報じた「週刊文春」とAさんの代理人に反論する声明を出したのを最後に、その動きは突如として止まった。この時期、代理人が当初の犬塚浩弁護士から別の弁護士に代わったことも明らかになっている。中居氏の反論が途絶えた背景には、フジテレビ側から提訴されるリスクを懸念した可能性も指摘されている。実際、フジテレビは8月下旬、前社長らに対して損害賠償を求める訴訟を起こしている。

引退後の1年間:体調と生活の変化

引退後、中居氏は地元の湘南と都内の自宅を行き来する生活を送っていたという。湘南では、気の置けない少人数の仲間と飲食店で飲み会を開く姿も目撃されていたが、その知人からは「かなりやつれていた」との証言も寄せられていた。週刊誌報道後、自宅に引きこもりがちだった彼にとって、仲間との交流は唯一の癒しだったのかもしれない。

活動休止中の中居正広氏活動休止中の中居正広氏

騒動による仕事の喪失は彼に大きなダメージを与え、3月下旬に「週刊新潮」が報じた近影では、帽子から伸びた白髪がびっしりと見え、引退前との落差にファンは衝撃を受けた。5月以降、知人からの呼び出しは途絶えたというが、これは彼が第三者委員会への反撃に集中していた時期と重なる。また、中居氏は2022年に虫垂炎で手術を受け、復帰後も体調不良で休養するなど、健康面での不安も抱えている。8月上旬には体調不良で関係者とのやり取りが滞っていたと報じられたが、同下旬には回復し、友人には「ひま、ひま、ひま」と連絡を送るほどに。しかし、「女性セブンプラス」の12月22日配信記事によれば、現在も通院が欠かせない状況であり、体調不安は完全には解消されていないようだ。それでも、8月下旬には都内の自宅マンションから車を運転する姿が目撃されており、その顔つきは以前のやつれた様子から「ふっくら」と回復していたのが印象的だった。

「復活」へ向けた水面下の模索

中居氏は、ただ時間を持て余していたわけではない。応援してくれるファンのためにも、「復活」に向けて水面下で動き出しているという。YouTubeなどを通じた動画配信での復帰を模索しており、野球を語る企画や長年のトーク力を活かした企画など、様々な構想が囁かれている。

9月12日には「女性セブンプラス」で福祉活動による社会貢献も検討していると報じられ、10月30日には同メディアで都内を車で走る中居氏の近影が掲載された。記事によれば、彼を支えているのはRIP SLYMEのSU氏(52)など、ごく限られた仲間たちだという。最近では髪を染め直し、行動範囲を広げている様子も見受けられる。

個人事務所「のんびりなかい」の存続が示唆するもの

さらに再始動への布石として注目されるのが、個人事務所「のんびりなかい」の動向だ。中居氏は引退発表時、同事務所を廃業する意向を示していたが、本誌が12月に法人登記を確認したところ、まだ廃業していないことが判明した。

中居氏の顧問税理士は、「ご自身の法人ですから、何か機会があったら使用するのかも。法人登記は、解散するだけなら簡単にできますよ。ただ閉鎖してしまうと、それっきりになってしまいます。今はどちらでもなくて、継続したままですね」と語っている。有料会員サイトの返金作業が長引いており、個人事務所から下請け会社に作業を依頼しているため、廃業できない状況にあるとされている。当初は5月に廃業予定だったが、半年以上も先送りに。作業完了後も事務所を残すかは不明だが、ここ最近は都内を出歩く中居氏の目撃情報が増えていることから、生活拠点を都内に戻し、仕事関係の話が進んでいる可能性も指摘されている。

間もなく新しい年を迎えるにあたり、中居氏がどのような未来を描いているのか、その動向に注目が集まっている。