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ディーラー(奥左)を囲んでポーカーを楽しむ客(5月、宇都宮市本町で)
大阪府でカジノを含む統合型リゾート(IR)の整備計画が進む中、金銭を賭けずにポーカーなどを楽しむ「アミューズメント・カジノ」が宇都宮市内に相次いで開店し、にわかにブームとなっている。店関係者は「新たな大人の社交場にしたい」と意気込む一方、専門家はのめり込み過ぎないよう注意を促している。(亀田考明)
【図解】大阪、長崎、和歌山のカジノリゾート(IR)の概要
今年1月に開店した宇都宮市本町のアミューズメント・カジノ「ダブルバレル宇都宮」。午後6時を過ぎると、20~70歳代の幅広い年代の客が訪れ、3台のポーカーテーブルを囲み、酒を片手に談笑しながらゲームを楽しむ。
客は入店時にコイン形のチップを2000~6000円で借り、それをポーカーで奪い合う。「賭博」にならないよう、どれだけチップを集めても換金できない仕組みだ。
ポーカーは「テキサス・ホールデム」と呼ばれる遊び方を採用。テーブルの中央で順次めくられる札5枚と、手札の2枚を組み合わせて役を作る。賭け額やふるまいなどから、相手の手役の強さを見極め、勝負に出るか引くかを選択する駆け引きが醍醐(だいご)味だ。
同店代表社員の木村善太郎さん(27)は「『覚えるのは一瞬、極めるのは一生』と言われる奥深さがポーカーの魅力」と話し、同じく代表社員の小向雄大さん(32)は「屋台のように、見知らぬ人が肩を寄せ合って楽しめる場所。友達作りの場になれば」と話した。
昨年10月に開店した同市江野町の「バックドア ウツノミヤ」は、ポーカー以外にも「バカラ」や「ブラックジャック」など、トランプを使った複数のゲームが楽しめるカジノだ。
新規客は毎月のように増え、ルールが簡単な「ブラックジャック」を中心に女性客も多い。店長の吉田千夏さん(25)は「お金はかかっていなくても、プライドがかかっている。友達や同僚と気軽に立ち寄り、仲を深めてもらいたい」と話した。
県警生活環境課によると、同市では昨年以降、両店を含め4店のアミューズメント・カジノが開店した。関係者はブームの背景について「ユーチューブなどでプロのポーカー選手らが動画を配信し、関心を持つ人が増えている。大阪のカジノへの期待感から、カジノ熱が高まっている面もある」と話す。
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