深刻さを増す高齢者の賃貸住宅事情 「家賃の支払い能力」「居室内での死亡事故」で貸し渋り

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FNNプライムオンライン

【画像】大家の66%は“高齢者の入居”に拒否感を抱いている

社会問題となりつつある“高齢者への貸し渋り”

「R65不動産」は全国で唯一、65歳以上を専門に不動産仲介を行っている。

R65不動産・山本遼代表:
この前、お部屋を探していた方は70代のご夫婦で、息子さんが医者なので金銭的な面で言うと全然何も問題なかったんですが、結局、物件が見つかるまで3カ月くらいの時間を要しました

深刻さを増す、高齢者に対する賃貸住宅の“貸し渋り”。
この問題を話し合う政府の検討会が発表した調査結果によると、大家などの賃貸人の実に7割近くが、高齢者が入居することに拒否感を持っている。その理由の多くは「家賃の支払い能力」や「居室内での孤独死などの死亡事故」に対する不安だった。

「R65不動産」の山本代表によると、一度も高齢者に部屋を貸したことがない家主も多く、不動産会社としても「高齢者OK」の物件を探すのに手間がかかりすぎる点が事態を悪化させていると話す。

R65不動産・山本遼代表:
もう(貸す側の)思考停止に近いような状態なんですけど、「効率の悪いお客さんなので断ってしまおう」と門前払いしているケースがあるのかなと思います

部屋探しが難航…居住支援法人に助け求める

佐伯好章さん:
この部屋では、これ以上暮らせない。家賃を払っていけない

佐伯さんは、これまで20年以上解体業を仕事とし、県内外を飛び回ってきた。しかし、肉体を酷使する重労働をするには体力の限界を感じ、5月に退職した。

「もう、体力的に無理」と話す佐伯さんが現在住んでいるマンスリーマンションの家賃は5万5,000円。蓄えもほぼなく、月にして6万円ほどの年金では生活していけない。佐伯さんはより安い賃貸住宅を探し始めたのだが…。

佐伯好章さん:
4、5件、不動産屋を回ったが、まったく見つからない。相手にしてくれない。「条件に合う物件がない」と言われる

75歳という年齢や経済状況もあって、借りられる物件が見つからないのだ。

佐伯好章さん:
もう、そりゃあ不安しかなかったですよ。夜も寝返りばっかりうって、悶々とした日が何日もありましたもん

自力での部屋探しに限界を感じていた佐伯さん。ただ、この日の佐伯さんには期待感が滲んでいた。その理由と言うのが…。

ホームアシスト福岡・田中幸雄さん:
佐伯さん、こんにちは

この日、佐伯さんのもとを訪れたのは、居住支援法人の田中幸雄さんだ。田中さんは、福岡県の認定を受けて高齢者などへの住宅支援を行う法人を運営している。佐伯さんは部屋探しのサポートを田中さんに求めていた。

ホームアシスト福岡・田中幸雄さん:
「住宅を探すのを手伝ってほしい」という高齢者からの問い合わせは殺到しています。佐伯さんのように、高齢で身寄りもなく生活保護を受けているような方が、自力で部屋を探して借りるのは、まず無理です

不動産業の免許も持っている田中さんは、多くの物件の家主や保証会社と強い信頼関係を築いている。
田中さんのサポートを受けて、佐伯さんは改めて部屋を探し、この日は審査の結果が出る日なのだが…。

ホームアシスト福岡・田中幸雄さん:
おかげで無事に審査が通りました

佐伯好章さん:
あ~、そうですか。ありがとうございます

ついに佐伯さんの転居先が見つかった。

佐伯好章さん:
本当に安心しました、ほっとしております今。大変うれしいです

田中さんのもとには年々相談者が増えていて、急速な高齢化が進めば、支援法人だけでは支えきれなくなるのではと危惧している。

ホームアシスト福岡・田中幸雄さん:
3年後くらいには人口の3分の1が65歳の方たちになると思います。今は、私たちのような居住支援法人がなんとかしている状況ですが、今後、困るお年寄りはもっともっと増える。社会全体として考えていかないと日本は大変なことになる

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