東京の各候補奔走 年金、少子化など最後の訴え


街頭演説を聞く有権者ら=20日午後、東京都千代田区の秋葉原駅前(佐藤徳昭撮影)

 参院選の選挙戦最終日となった20日、改選数6に対し20人が立候補する激戦となった東京選挙区では、都内各地で候補者が最後の訴えに奔走し、17日間の舌戦を終えた。投票は大半の地域で21日午前7時~午後8時に行われ、即日開票。深夜にかけて新議員の顔ぶれが決まる。

 20日、夕暮れに差し掛かった秋葉原駅前では、安倍晋三首相や麻生太郎副総理兼財務相らが、自民党が公認した2人の候補者の応援に駆け付け、大勢の人が演説を見守った。

 選挙カーの上に立った現職の丸川珠代氏は「いよいよ来年には東京五輪・パラリンピックを迎える。平和を愛する成熟した文明を持つ国であることを世界の人にアピールを」と強調。同じく現職の武見敬三氏は「少子高齢化が最も深刻な課題だ。持続的に活力ある健康長寿社会をつくる」と誓った。

 新宿駅前では、共産現職の吉良佳子氏が小池晃書記局長とともに街頭演説。「年金をもらえないとか、給料が上がらないとか、若者を諦めさせる社会はおかしい。希望の社会を目指す」と訴えると、集まった支持者らが拍手を送った。

 国民民主新人の水野素子氏も同じく新宿駅前で、「子供たちに借金を残している日本。恥ずかしくて子供に引き継ぐことはできない。普通の政治を取り戻したい。育児、介護で困っている人をほったらかしにできない」と力を込めた。

 渋谷駅のスクランブル交差点前では、立憲民主の新人、塩村文夏氏が「保育所や特別養護老人ホームが足りていない。保育士、介護士の給料も低く、人材不足が続いている。税金は正しく再配分されるべきだ」と訴えた。同じく立民新人の山岸一生氏は、池袋駅や品川駅などの繁華街で演説、名前の浸透を図った。

 選挙期間中は全国を飛び回っていた公明党代表で現職の山口那津男氏は、錦糸町駅前でマイク納めを行った。日本維新の会新人の音喜多駿氏は、大阪府の吉村洋文知事を応援に迎え、中野駅や赤羽駅などで街頭演説を行い、最後の訴えに声をからした。



Source link