中国も左派も〝黙らせた〟訪台の麻生太郎氏「戦う覚悟」発言、識者はどうみる 「牽制として機能」「国民の中に危機意識」 

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麻生太郎氏(春名中撮影)

【写真】蔡英文総統との会談冒頭、あいさつする麻生副総裁

麻生氏は、抑止力について「能力」と「能力を使う意思と国民的合意」「能力と意思があることを相手に知らせる」の3つがそろって機能すると語った。

元陸上自衛隊中部方面総監で千葉科学大客員教授の山下裕貴氏は「日本と台湾に正式な外交関係がないなか、麻生氏は訪台した政治家の中で最もグレードが高い。その人物が抑止力について『使う意思』に言及したのは相当に踏み込んだ。中国側も相当、癇(かん)にさわるのではないか。日本は近年、南西諸島の防衛強化のための演習を実施しているが、麻生氏が言葉で発信したことは安全保障面でも理にかなっている。これ自体が中国への牽制(けんせい)として機能する」と語った。

総統選では、台湾内部の「親中派」の動向も注視されている。

評論家の石平氏は「『台湾有事』を防ぐには、台湾の防衛力強化と、自由主義諸国が団結して戦う姿勢を示すことが重要になる。麻生氏の発言は正当だ。日本の政治家は中国に遠慮することが多く、台湾は日本に不安を感じていたかもしれない。麻生氏の講演は、台湾の人々を勇気づけ、総統選を前に『親中派』の揺さぶりに耳を傾けないようにする」とみる。

少し前の日本では、政治家が「戦う覚悟」などといえば、左派勢力が猛烈に批判した。

ところが、麻生氏の講演には、立憲民主党の岡田克也幹事長が「非常に軽率だ」と語り、共産党の小池晃書記局長が「極めて挑発的な発言だ」と非難するぐらいで、左派メディアは静かな印象だ。

福井県立大学の島田洋一名誉教授は「ロシアのウクライナ侵略を目の当たりにして、自国を守るために反撃の意思を示すことは重要だ。国際的常識といえる。日本で大きな反発が起こらなかったのは、国民の中に危機意識が強くなっていることを示すのではないか。副総裁である麻生氏の発言は、政府自民党に影響力がある。中国は発言より行動を見ている。日米台の合同演習など具体化が求められる」と語った。

自民党の麻生太郎副総裁は8日、訪問先の台湾で開かれた「ケタガラン・フォーラム」で基調講演を行った。要旨は以下の通り。

台湾は日本にとって、「自由」「民主主義」「基本的人権」「法の支配」といった基本的価値を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有する極めて重要なパートナーで大切な友人だ。

昨年8月、当時のペロシ米下院議長が台湾を訪問した直後、中国は台湾周辺で実弾射撃を含む軍事演習を行い、わが国の排他的経済水域(EEZ)を含む日本近海に複数の弾道ミサイルを撃ち込んだ。

「台湾海峡の平和と安定」はわが国はもとより、国際社会の安定にとって重要だ。

最も大事なことは、「台湾海峡を含むこの地域で戦争を起こさせない」ことだ。抑止力は能力がいる。そして、力を使うという意思を持ち、それを相手に教えておく。その3つがそろって抑止力だ。

日本、台湾、米国をはじめとした有志国に強い抑止力を機能させる覚悟が求められている。戦う覚悟だ。お金をかけて防衛力を持っているだけではダメ。いざとなったら使う。台湾防衛のために。台湾海峡の安定のためにそれを使うという意思を相手に伝え、それが抑止力になる。

基本的価値を共有し、平和で安定した国際秩序を擁護する国々が、台湾と密接な隣人関係にある日本が率先して中国を含めた国際社会に発信し続けることは極めて重要だ。日本の毅然(きぜん)とした態度は変わらない。

台湾は(環太平洋戦略的経済連携協定=TPPの)加入申請に向けたさまざまな取り組みを公にしており、わが国として申請を歓迎している。

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