内閣改造・党人事、麻生副総裁再任へー岸田首相

岸田文雄首相(自民党総裁)は、内閣改造・党役員人事を月内に予定しており、麻生太郎党副総裁の再任を固める意向を明らかにしました。

萩生田光一政調会長は、続投させるか他の要職に起用する方向で調整される見通しです。また、林芳正外相の留任も検討されています。これにより、政権の安定を保ちながら、「骨格」となる人材を維持する狙いがあります。関係者の話として、6日に明らかになりました。

首相は人事にあたり、「骨格は極力変えない」と周囲に説明しているとのことです。特に注目されているのは、茂木敏充幹事長の処遇です。来年秋の総裁選や次期衆院選を見据え、首相は続投するか交代するかを判断する予定です。

党内第2派閥の麻生副総裁は、第2次安倍政権と菅政権で副総理兼財務相を務め、岸田政権では副総裁に就任しました。第3派閥の茂木氏とともに、政権基盤の脆弱な首相を支えてきました。来年秋の総裁選を勝ち抜くためには、麻生氏の支持が不可欠と考えられており、関係者は「麻生氏の続投は既定路線だ」と述べています。

萩生田氏は、故安倍晋三元首相の側近であり、首相の信頼も厚い存在です。最大派閥である安倍派の有力議員であり、「5人衆」と呼ばれる一人として、先月末に発足した同派の新体制でも意思決定を担当しています。首相は安倍派を引き寄せたいため、萩生田氏を留任させるか、他の要職に移動させるかを検討しています。

林氏は岸田派の座長であり、将来の総裁候補として注目されています。東京電力福島第1原発の処理水放出に伴う日中関係の悪化を受け、林氏の手腕に期待が高まっています。また、日本が今年いっぱい先進7カ国(G7)の議長国を務めることもあり、首相は外相の交代は得策ではないと判断しています。

安倍派の松野博一官房長官の処遇も課題となっています。政権の不安定化を招かないようにしつつ、党内各派の要望も考慮し、政権の浮揚を図るためにどのような刷新感を演出するか、首相には難しい判断が迫られそうです。

岸田首相はアジア歴訪から帰国し、11日午前に帰国する予定です。人事は今週か今月下旬に行われる見通しです。

Source: 日本ニュース24時間