千葉県の河川が氾濫危険水位を超え、大多喜町で内水氾濫のおそれ

河川の水位上昇と内水氾濫の警戒

きょう8日(金)、台風13号の影響で千葉県は記録的な大雨に見舞われ、多くの河川が氾濫危険水位を超えています。一宮川や村田川、養老川、小糸川、坂月川など、多数の河川で水位が上昇し、氾濫の危険が高まっています。大多喜町では内水氾濫の可能性があるため、警戒レベル5の「緊急安全確保」が発令されました。

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内水氾濫とは

内水氾濫とは、市街地に降った大雨が地表にあふれ出し、浸水被害が起きることです。都市部の舗装された地域などで特に発生しやすいとされています。

内水氾濫は、「外水氾濫」とは異なります。外水氾濫とは、大きな川の水が堤防を越えてあふれ出す現象です。一方、「内水氾濫」は、下水道や水路の排水能力を超える雨が降り、排水先の河川(本流)の水位が上昇したり、雨水が行き場を失って市街地にあふれ出る災害です。この際、川や用水路からの水だけでなく、マンホールからも水が噴き出すことがあります。

内水氾濫は、一般的に浸水の範囲が浅い傾向がありますが、短時間で被害が発生し、川から離れた地域でも浸水が発生する可能性があります。

内水氾濫の起きやすい地域については、自治体がハザードマップなどでまとめています。常に自分の住んでいる地域のリスクを把握するようにしましょう。大雨時には、テレビ、ラジオ、インターネットなどで最新の気象情報や災害情報、避難情報に注意し、危険を感じたら早めに避難しましょう。氾濫した水の流れは非常に勢いが強く、歩くことが困難な場合があります。その際は、高い建物に避難するなど、身の安全を確保するようにしましょう。

日本気象協会 本社 日直主任

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