ロシア国防省は２２日、ロシアが実効支配するウクライナ南部クリミア半島セバストポリの露黒海艦隊本部がウクライナ軍のミサイル攻撃で損傷したと発表しました。ロシアはミサイル攻撃を撃退しましたが、攻撃により軍人１人が犠牲となりました。ウクライナ軍は最近、クリミアや周辺で複数の露防空システムを破壊したとされ、今回の攻撃は露軍の防空網の弱体化を示唆しています。
本部施設の損傷状況
本部施設の損傷の具体的な度合いはまだ明らかにされていませんが、タス通信によると「多数の救急車が現場に向かった」と報じられています。さらに、SNS上には黒煙が立ち上る様子を捉えた写真が複数投稿されています。
ウクライナ軍の攻撃
報道によると、ウクライナ軍は８月以降、クリミアに配備された露最新鋭防空システム「Ｓ４００」２基を破壊し、露軍のレーダーが設置されていた黒海上の石油・天然ガス掘削施設も奪還しました。同時期にウクライナ軍はクリミアの露軍施設や艦艇を標的としたミサイルや水上ドローン（無人艇）による攻撃を激化させました。９月１３日にはセバストポリの船舶修理施設をミサイルとドローンで攻撃し、大型揚陸艦と潜水艦を損傷させました。さらに、２０日には同市近郊の露黒海艦隊の指揮施設への攻撃も成功しました。
ウクライナの意図
ウクライナは自国へのミサイル攻撃や黒海封鎖を続ける露黒海艦隊に打撃を与え、制海権の回復を目指していると見られています。
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