福岡市立中のいじめ「重大事態」認定に2年…保護者が調査求めても市教委応じず

福岡市の中学校と私立高校で「重大事態」とされるいじめの認定が不適切だったという問題が相次いで発覚しました。特に福岡市立中学校では、被害に遭った女子生徒の母親が学校や教育委員会の対応に不満を抱えています。今回、私たちはこの問題について詳しく見ていきましょう。

「登校できている」

被害に遭った女子生徒の母親は、「体調が悪くなっていたのに、学校は適切な対応をしてくれませんでした。ついには登校ができなくなり、私たちは2年近くも認定を待たされることになったのです」と不満を漏らしました。

学校が設置した第三者委員会の報告書によると、この女子生徒は2021年の5〜6月に、同級生が作成したLINEのグループに自分の画像が加工されて投稿され、侮辱的な言葉も書き込まれたとされています。

学校側はいじめについて学年集会で注意を呼びかけましたが、このことが広まったことにより女子生徒は大きなショックを受けました。その後も侮辱や盗難被害がありましたが、学校側からの対応は見られなかったとのことです。

女子生徒の母親は7月に第三者による調査を求めましたが、市教委は「登校できているから問題ない」と応じるだけでした。その結果、女子生徒は心療内科を受診し、学校を休むようになりました。母親は「いじめに苦しんでいるのに学校や市教委は向き合ってくれない」と嘆いています。女子生徒は現在も登校できず、「あの時のことは思い出したくない」と話しているそうです。

文科省も苦言

市教委は「いじめの直後ではないため不登校になった」と釈明していますが、第三者委員会の初会合は不登校から半年以上後であり、報告書がまとまったのは今年の3月のことでした。

文部科学省は「重大事態が疑われた時点で調査を開始しなければならない」と通知しており、児童生徒課は「いじめが明らかであり、保護者からの要請があれば不登校を待つ必要はない」と明確に指示しています。

このように、福岡市立中学校でのいじめ問題は長期化し、適切な対応がなされなかったことが問題視されています。学校や教育委員会は「事なかれ主義」に陥ることなく、いじめ問題に真摯に向き合い対策を講じるべきです。

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