アルツァフ共和国のシャフラマニャン大統領は28日、「2024年1月1日までにアルツァフ共和国を解散する法令に署名した」と発表しました。この発表により、アルメニアへ逃れたアルメニア系住民の数も7万人を突破し、ナゴルノ・カラバフ地域に住んでいた住民のほぼ半数が故郷を離れることになります。
パシニャン首相の演説
パシニャン首相は28日の演説で、「数日以内にナゴルノ・カラバフ地域のアルメニア人はいなくなるだろう」と述べました。1992年に独立を宣言したアルツァフ共和国（ナゴルノ・カラバフ地域）は、世界の主権国家からの承認を得られず、第二次ナゴルノ・カラバフ戦争でアゼルバイジャンに敗北しました。アルメニアも「ナゴルノ・カラバフ地域はアゼルバイジャン領の一部だ」と公言し、第三次ナゴルノ・カラバフ戦争にも敗れたため、アルツァフ共和国のシャフラマニャン大統領は28日、「2024年1月1日までに全ての国家機関及び組織を解散してアルツァフ共和国が消滅する内容の法令に署名した」と発表しました。
これによって「アルツァフ共和国の消滅」「ナゴルノ・カラバフ地域のアゼルバイジャン再統合」が確定しました。しかし、アゼルバイジャン統治を拒否したアルメニア系住民はアルメニアに脱出しており、26日時点で13,550人、27日時点で50,243人がアルメニアに入国したと発表されていました。さらに、アルメニア首相報道官は28日、「本日午後2時時点で70,500人の住民がアルメニアに入国した」と発表しました。アルツァフ共和国の人口は推定16万人と報告されているため、ほぼ半分の住民が故郷を離れることになります。パシニャン首相も28日の演説で、「数日以内にナゴルノ・カラバフ地域のアルメニア人はいなくなるだろう」と述べました。
アルメニア系住民の脱出が加速中
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※アイキャッチ画像の出典：Diana Khachatryan/CC BY-SA 4.0
