ADEX 2023、現代ロテムが新型装甲車やK2のアップグレードを披露

現代ロテムがADEX 2023で行った新型装甲車やK2のアップグレードに関する発表が注目を集めています。特にカナダ、ポーランド、フィリピン、インドネシアなどの国防関係者はハンファ・オーシャンの3,000トン級中型潜水艦に興味を示しています。

現代ロテムの新型装甲車

現代ロテムはADEX 2023で30トン級の装輪装甲車を実物展示しました。また、海外輸出を狙ったK2のアップグレードコンセプトや次世代主力戦車のコンセプトモデルも公開されました。特に自社資金による独自開発の30トン級装輪装甲車は輸出市場をターゲットにした装甲兵員輸送車(APC)です。欧州では「外部攻撃からの生存性」が重視されており、現代ロテムは韓国陸軍向けに開発したK808の防御力を大幅に強化した30トン級装輪装甲車を提供する予定です。

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このAPCはポーランドのMSPOで縮小モデルが公開されたものの、実物が初めて披露されることで大きな注目を浴びています。海外市場ではパトリア、ボクサー、ピラーニャといった装輪式APCと競合する存在として位置づけられ、現代ロテムは「APC市場を攻略するため30トン級装輪装甲車を中心に製品ポートフォリオを拡大・充実させ競争力を高める」と述べています。

海外輸出向けのK2アップグレードコンセプト

海外輸出を狙ったK2のアップグレードコンセプトは、イスラエル製APSやRCWSの採用だけでなく、メルカバIV Barakと同じく「戦車内部から外の状況を360度見渡せる戦場状況認識システムの適用」を謳っています。このシステムは重装甲化、APS採用、徘徊型弾薬の搭載に続く次世代の地上車両のトレンドとして注目されています。K2EXの実物にはカウンタードローンシステムも搭載されており、オーストラリア陸軍向けのRedbackと同様に「Iron Visionが搭載されている」との指摘もあります。

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ハンファ・オーシャンの3,000トン級中型潜水艦

ハンファ証券は投資家向けの防衛産業セミナーで、水上艦艇や潜水艦の市場規模が今後10年で2,430億ドル(約36兆円)に達すると予測しています。特にカナダ、ポーランド、フィリピンなどからの潜水艦発注が見込まれており、ハンファ・オーシャンが提供するKSS-IIIベースの潜水艦はその需要に応える可能性を秘めています。ハンファ・オーシャンはADEX 2023でKSS-III Batch2ベースの3,000トン級中型潜水艦を展示し、燃料電池方式のAIPとリチウムイオン電池の組み合わせにより世界最長の連続潜航時間を実現しています。

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ハンファはまた、NATO規格を満たす155mm砲弾や装薬もADEX 2023で披露しました。さらに、スペインの弾薬企業との共同で155mm砲弾の製造工場を建設する計画も報じられています。

以上がADEX 2023で現代ロテムとハンファ・オーシャンが披露した新型装甲車や潜水艦に関するニュースです。これにより、現代ロテムとハンファ・オーシャンは国内外で高い関心を集めることとなりました。

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