むちゃくちゃな自民党政策を批判された岸田政権、臨時国会で正念場を迎える

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秋の臨時国会が10月20日に開幕しました。内閣支持率の低迷が続く中、岸田文雄首相が来年の自民党総裁選での再選に向けて正念場を迎えています。しかし、岸田首相は自分自身に対する批判に過剰に反応してしまう傾向があります。今回は、国際政治アナリストで早稲田大学招聘研究員の渡瀬裕哉氏の分析をご紹介します。

支持率低迷の本質的な理由

岸田政権の支持率は10月に入って急速に下落しました。その理由は一体何なのでしょうか。もちろん、「増税」イメージが支持率下落の一因であることは間違いありません。しかし、より本質的な問題は、岸田首相の政権担当能力の欠如によって露呈したことです。

報道によると、岸田首相は自分のニックネームである「増税メガネ」を気にして、一時的な減税政策を打ち出すことにしました。さらに、自民党幹部からも「岸田首相が増税メガネに過剰反応している」という声が上がっています。つまり、岸田首相の支持率向上のためのパフォーマンスとも言える物価高対策の視察などにも、国民は過剰な反応だと見抜いているのです。

日本国民は岸田首相の「世襲の御公家様体質」に見切りをつけているのです。この御公家様体質は、自分の息子を秘書官に据えるなど甘さを見せたことにも表れています。

世襲議員は自らに対する批判に過敏に反応する

世襲議員は、自分に対する批判に過敏に反応する傾向があります。岸田首相もまた生粋の世襲議員であり、地味で目立たないタイプでした。そのため、メディアやSNS上での批判に直面した経験はこれまでありませんでした。その結果、批判が起きるたびに岸田首相は保身のために過剰反応を繰り返してしまっています。国民はこの情けない姿を見て、岸田首相のリーダーシップに疑問を抱いているのです。

岸田総理が本来やるべきことは、自らの政権及び政党の政策方針を国民に堂々と説明し、信頼を問うことです。物価高や増税に対する批判に直面した時、岸田首相は国民に以下のように説明すべきです。

① 物価高について…自民党は安倍政権時代からデフレ脱却のために異次元の金融緩和を継続してきました。その結果、物価が着実に上昇していることは、インフレ誘導による景気拡大への政策効果が現れていることを意味します。国民には、しばらくの間物価高を許容していただき、好循環を図るためのインフレに協力してほしいのです。

これからの臨時国会での岸田文雄首相の対応に注目です。

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