「村を守れ」 中国企業の工場新設に翻弄されるインドネシアの島

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インドネシア・レンパン島のセンブラン村に住む漁師、サダム・フセンさん(32)は、中国企業の巨大プロジェクトによって住民が追い出され、伝統が失われることに懸念を抱いています。

インドネシアのジョコ・ウィドド大統領と中国の習近平国家主席は、信義ガラスがレンパン島に新工場を建設する計画で合意しました。この工場ではガラスの原料、ケイ砂の処理が行われる予定であり、総工費は116億ドル(約1兆7400億円)に上ります。

政府はこの新工場の建設を受けて、島の住民7500人に対し、9月末までに退去を求めました。しかし、住民たちは「緊張が高まっている。私たちは島を出るつもりはありません」「村を守ることが一番大切」と抗議しています。

工場建設が進む中、政府は数千人規模の機動隊を派遣し、抗議デモを鎮圧しました。しかし、一部の住民はバタム島でもデモを行い、警察と衝突しました。政府は来年にも工場の着工を予定しており、工場の建設によって数千人の雇用が生まれ、大規模な投資がもたらされることを期待しています。

工場新設計画に関して、信義ガラスに取材を申し込みましたが、返答は得られていません。

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