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旧ジャニーズ事務所の創業者である故ジャニー喜多川氏による性加害問題をめぐり、フジテレビは10月21日、特別な番組『週刊フジテレビ批評特別版〜旧ジャニーズ事務所創業者による性加害問題と“メディアの沈黙”』を放送しました。
フジテレビの内部告発
番組では、渡辺和洋アナウンサーと新美有加アナウンサーが進行役を務め、社員や元社員77人にアンケートをとり、渡邉奈都子報道局長、大野貢情報制作局長、立松嗣章編成制作局長が見解を述べました。また、上智大学の音好宏教授が解説を加えました。
番組では、まず、2004年に週刊文春が報じた「ジャニーズセクハラキャンペーン」の裁判についてフジテレビが報じなかったことに言及し、「私たち報道担当者の意識が著しく低かったことが、今回の調査であらためて分かりました」「報道に携わるものとして深く反省しています」と渡邉局長が述べました。大野局長も「組織全体として性加害に対する認識が著しく低かったと受け止めています」と謝罪しました。
さらに、ジャニーズ事務所に遠慮や忖度があったかどうかについても議論が行われました。渡邉局長は、「明らかに旧ジャニーズ事務所に対する配慮が、報道にもあったことは認めざるを得ません」と認め、立松局長も「性加害を見逃した原因は、魅力あるタレントが多く所属するジャニーズ事務所に対して特別な目を向けていたことにあると思います」と述べました。
旧ジャニーズ事務所の現役取締役は元フジテレビ社員
そして、番組で明らかになったのは、旧ジャニーズ事務所の現役取締役が元フジテレビの重岡由美子氏であるという事実です。重岡氏は映画監督三谷幸喜氏の作品やジャニーズ事務所との仕事で知られるプロデューサーでした。彼女は2018年に旧ジャニーズ事務所に出向し、2022年にはフジテレビを希望退職しました。そして同年4月から、旧ジャニーズ事務所の取締役に就任しました。
重岡氏の出向については、当時のフジテレビの宮内正喜社長が「将来的には（ジャニーズと）共同のコンテンツ制作を目指せればいいなと彼女に行ってもらった」と語っていました。重岡氏のジャニーズ事務所への出向は株主総会でも話題となっていました。また、彼女は以前、フジテレビの前社長で現在のフジ・メディア・ホールディングス代表取締役社長である金光修氏と結婚していました。この結婚についても、金光前社長の意向が大きかったといわれています。
真実を隠すフジテレビと旧ジャニーズ事務所の癒着
フジテレビと旧ジャニーズ事務所の関係は、番組で明らかにされた「組織ぐるみ」とでも言うべきものであり、不都合な真実については糊塗され、隠蔽されているのです。
このような状況を考えると、フジテレビは公正な報道を履行するべきであり、今後も事実を追及し報道していく姿勢を示すべきです。私たちの信頼を取り戻すためにも、フジテレビは真摯に対応していくべきです。
