行方不明のアジア洞窟潜水第一人者 18日後に遺体引き揚げ

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画像提供:日本ニュース24時間

中国南部、広西チワン族自治区の九頓天窓で行方不明になっていたアジア洞窟潜水深度記録保持者の韓頲さんの遺体が18日後に引き揚げられました。

韓頲さんの悲劇

中国の著名な潜水士である韓頲さんは、九頓天窓で洞窟潜水をしている最中に行方不明になりました。長い捜索救助活動の末、韓さんの遺体は水中ロボットによって水深100メートル以上の場所から発見されました。

アジア洞窟潜水のエキスパート

韓頲さんは数多くのアクシデント救援活動に参加してきたアジア洞窟潜水のエキスパートです。中国国内では、このような深度での活動を行える潜水士はほんの一握りです。韓さんは以前にも広西チワン族自治区都安ヤオ族自治県にある桃花水母2号洞窟の水深143メートルの場所から潜水による水死者を引き揚げたことがあります。

しかしながら、今回は韓さん自身が事故に巻き込まれ、誰も引き揚げ作業を行うことができませんでした。そのため、水中ロボットが活躍することになりました。

記録への挑戦

韓頲さんは2023年4月にアジア洞窟潜水の深度記録を更新しました。277.4メートルの深さを12時間30分かけて潜水し、世界記録にもわずか9メートル届かなかったのです。韓さんは以前にもアジア洞窟潜水の記録を保持していました。

韓さんは10月の世界記録への挑戦に向けて準備を進めていました。しかし、世界記録に挑戦する5日前、不幸にも事故により命を落としてしまいました。

悲しみに包まれて

韓さんが行方不明になった後の10月10日は、彼の誕生日でした。多くの潜水愛好家がSNS上で韓さんに奇跡が起きることを祈っていましたが、その願いは叶いませんでした。多くの人々が韓さんを悼み、「老猫(韓さんのハンドルネーム)は命を顧みずに水死者を引き揚げてきたのに、なぜ彼がこんなひどい目に遭うことになったのか」「彼の夢がある場所で彼は命を捧げました。安らかに眠ってください」と言葉を残しました。

九頓天窓とは

九頓天窓は中国広西チワン族自治区の澄江上流に位置する、四つの斜めの天窓からなる洞窟です。アジア洞窟潜水の聖地として知られており、「水中のチョモランマ」とも称されています。韓さん自身が生前に描いた手描き案内図もあります。

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