南米ブラジルでは、記録的な大干ばつが発生しています。アマゾン川の水位が過去最低にまで下がり、川底からは2000年前の遺跡と考えられるペトログリフが姿を現しました。
干ばつによる影響
この干ばつにより、水温上昇の影響でアマゾン川流域に生息するイルカ100頭以上が命を落としました。また、交通や物流、漁業などにも混乱が生じ、40万人以上の住民にも影響が及んでいます。
ペトログリフの発見
英紙ガーディアンによると、今回の記録的な水位低下により、ネグロ川の川底からペトログリフが発見されました。ポント・ダス・ラジェスという遺跡では、人間の顔や水を描いた彫刻、溝のある岩、石器を作る場所とされる場所が確認されました。
彫刻には無表情のものや笑顔のものなど、さまざまな表情が見られます。専門家によると、これらの彫刻は紀元前1000年から2000年のものと推定されています。
干ばつによる新たな発見
一部のペトログリフは、2010年の大干ばつの際に初めて見つかったものでした。しかし、今回の干ばつはさらに深刻であり、より多くのペトログリフが明らかになりました。
エルニーニョ現象や気候変動による北大西洋の温暖化によって海面水温が上昇し、乾季が異常に長くなったことが原因とされています。
ブラジルの国立歴史芸術遺産研究所の考古学者であるハイメ・デ・サンタナ・オリベイラ氏は、ロイター通信の取材に対して「今回はより多くの彫刻が見つかっただけでなく、岩に刻まれた人間の顔も見つかった」と述べ、彫刻の起源についての研究を進める手助けとなると述べました。
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