難民キャンプへの空爆、イスラエル軍が南へ逃げるよう警告を行ったと主張

イスラエル軍によるガザ北部への空爆は、多くの市民が死傷するという悲劇をもたらし、国際社会から非難が相次いでいます。しかし、イスラエル国防軍はCNNの取材に対し、「これは戦争の悲劇であり、私たちは何度も南へ逃げるよう警告しています。民間人の被害を最小限に抑えるため、私たちはできる限りのことをしているのです」と、空爆を擁護しています。

国際社会がイスラエルの軍事作戦に非難を浴びせる

国際社会は、イスラエルが民間人を巻き込む軍事作戦を行っていることに対し、非難の声を上げています。イスラエル国防軍は、「10月7日の攻撃計画や実行で重要な役割を果たしたジャバリヤ大隊司令官のイブラヒム・ビアリを殺害した。この空爆は、ガザ市内の建物を占拠するジャバリヤ大隊に対する攻撃の一環であり、ハマスの地下軍事施設は建物の下で崩壊し、指揮統制能力に重大な損害を与えた」と発表しました。しかし、この空爆によってジャバリヤ難民キャンプに住む市民が多数犠牲になったため、国際社会からの非難が相次いでいます。

イスラエル空爆の報道画像

パレスチナ自治政府のリヤド・マンスール国連大使は「ジャバリヤ難民キャンプへの空爆は犯罪行為だ」と非難し、サウジアラビアも「人口密集地に対する攻撃は国際法や国際人道法に違反する」と指摘しています。また、アラブ首長国連邦、ヨルダン外務省、イラン外務省もそれぞれ独自の非難声明を発表し、イスラエルを非難しています。さらに、南米のボリビアやチリもジャバリヤ難民キャンプへの空爆を理由にイスラエルに対する断交を決定し、国際的な非難が広がっている様子です。

ジャバリヤ難民キャンプへの空爆の報道画像

現場は想像を絶する悲劇の光景

現在、犠牲者の正確な数はまだ明らかではありませんが、CNNの取材に応じたインドネシア病院の院長は「数百体もの黒焦げの遺体や負傷者が病院に運び込まれました。この空爆は私たちから100mの場所で目撃しました。」と証言しています。また、現地の住民も「自分の家族は無事でしたが、現場は惨状でした。子供たちは負傷した子供を抱えて粉塵の中を走り回り、身元不明の遺体や血を流す人々がいました。近くでは多くの子供たちが遊んでいたため、混乱して泣き叫ぶ女性の姿も目にしました。」と述べ、空爆現場の悲惨な状況を訴えています。現場には明らかなクレーター痕も残っており、被害の大きさが浮き彫りになっています。

イスラエル国防軍は「あの難民キャンプには罪のない民間人がいることを知っていたのか?」とのCNNの質問に対し、「これは戦争の悲劇であり、私たちは何度も南へ逃げるよう警告しています。」と答え、空爆を擁護しました。

ジャバリヤ難民キャンプへの空爆の報道画像2

イスラエル政府はボリビアの国交断絶に対し、「今回の措置により、ボリビア政府は1,400人以上のイスラエル人を虐殺し、240人の子供、女性、乳児、高齢者を含む人々をハマスと手を組んで拉致したことになる。ボリビア政府の価値観を示すものだ。」と非難しています。

イスラエル軍は、人質1名の救出に成功し、地上部隊はベイトゥ・ハノウンに到達しています。ガザ地区侵攻に伴い、イスラエル軍の戦車が北部と南部を結ぶ幹線道路を遮断し、装甲部隊がガザ北部の海岸沿いを南下しています。イスラエルは地上侵攻の規模を拡大し、ハマスは全パレスチナ人捕虜の解放を要求しています。また、イスラエル軍は二夜連続で限定的な地上侵攻を実施し、ハマスは病院の地下に拠点を保持しています。イスラエルのガラント国防相は、ガザ地区への侵攻命令がまもなく下されると述べています。さらに、ガザの病院爆発や、エジプト領ターバとヌウェイバへの攻撃についても報じられています。

この記事のアイキャッチ画像は、イスラエル国防軍から提供されたものです。

ソースリンク:日本ニュース24時間