シファ病院の機能停止により集中治療室の患者が死亡

ガザ地区のシファ病院

ガザ地区最大のシファ病院は、イスラエル軍からの攻撃により、集中治療室の患者が死亡し始めていると発表されました。赤十字国際委員会もこの報告に衝撃を受け、「この絶望的な状況を今すぐ止める必要がある」と訴えています。

シファ病院の院長が証言

シファ病院の院長はAP通信の取材で、発電機の燃料が完全に尽きたため、病院の電力が停止し医療機器が使用できなくなったことを明かしました。また、イスラエル軍が病院に向けて攻撃を行っており、集中治療室、小児科、酸素吸入機が停止したことも報告されています。新生児棟の医師たちは、手動で人工呼吸を行いながら36人の乳児を救おうとしていますが、既に3人の乳児が亡くなってしまいました。

国際的な懸念の声

国境なき医師団や赤十字国際委員会、世界保健機関もこの攻撃に対して深い動揺を抱いており、「患者やスタッフが耐え難い絶望的な状況に置かれている」と訴えています。フランスのマクロン大統領はBBCのインタビューで、「赤ん坊、女性、高齢者が爆撃で殺されている。この攻撃は正当化できないので、イスラエルに即時停止を要求する。他の西側の指導者もこの呼びかけに賛同してくれることを願っている」と述べました。

イスラエルの反論

イスラエル国防軍の報道官は、問題の地域周辺でハマスと激しい戦闘が続いているとし、シファ病院への攻撃についてはコメントを控えました。一方、ネタニヤフ首相はハマスを非難し、「ガザでの民間人の死亡はハマスの責任」と主張しています。

もしシファ病院の患者や医療関係者に犠牲が出た場合、ハマスの責任という主張で国際社会の理解を得られるのか、疑問を抱かざるを得ません。

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※アイキャッチ画像の出典:Daniel Hagari