高齢者への詐欺被害を未然に防いだタクシー運転手に感謝状が贈られました。ドライブレコーダーには、運転手が高齢の乗客に声をかけ、詐欺被害を食い止める様子が記録されていました。
乗客の高齢女性を説得し、一緒に交番へ
「もしもし、サポートコールセンターです。中に入ったら、すぐ右側にATMがあります。そちらに静かに向かってください」と、11月28日、タクシー運転手の松本浩武さんが声をかけました。彼は後ろから聞こえてきたこの言葉から、女性が詐欺に遭っている可能性を疑ったのです。
松本さんは女性を説得し、詐欺の可能性を伝えようとしました。「これ、電話がかかってきたんですか？そもそも」と尋ねると、女性は「社会福祉協議会の方から電話があって、医療費控除の……」と答えました。
しかし、松本さんは詐欺だと確信し、女性に交番に行くことを提案しました。彼は一緒について行き、女性が思いとどまるように尽力しました。
「タクシー降りて」焦る“犯人”
交番に向かう途中、女性に再び電話がかかってきました。「今、どこかに向かってますよね。降りてもらえますか？タクシーの方。タクシー代いっぱい取られちゃいますよ。タクシー代」と焦りを感じさせる言葉が相手の口から漏れていました。
後の調査で判明したところによると、女性は還付金詐欺の被害を受ける寸前だったようです。被害を未然に防いだ松本さんは、神奈川県警・瀬谷署から感謝状を受け取りました。
「振り込んでしまったらもう取り返すことはできないと思うので、それは本当に防げてよかったと思っています」と松本さんは語ります。彼は今後も不審な点があれば積極的に声をかけ、詐欺被害を防ぎたいと話しています。
「日本ニュース24時間」の詳細はこちら
