イランで夫殺害した児童婚の「花嫁」が絞首刑に処される

イランで20日、18歳未満で結婚させられた夫を殺害し、10年前に死刑が確定した女性死刑囚が絞首刑に処されました。人権団体によると、この死刑囚の恩赦を求める国際的なキャンペーンが展開されていました。

死刑囚の刑が執行される

ノルウェーに拠点を置く人権団体イラン・ヒューマン・ライツ(IHR)によると、首都テヘラン近郊のカラジ刑務所でサミラ・サブジアン(Samira Sabzian)死刑囚の刑が執行されました。ノルウェーの人権団体ヘンガウ(Hengaw)も、この刑執行を確認しました。サブジアン死刑囚は、西部ロレスターン州ホラマバード出身で、現在の年齢は20代後半~30代前半と推定されます。

児童婚と家庭内暴力の犠牲者

サブジアン死刑囚は15歳で結婚し、19歳の時に夫を殺害した容疑で逮捕され、その後死刑判決を受けました。親族によれば、彼女は夫から家庭内暴力を受けていたと言います。この死刑囚には2人の子どもがいましたが、逮捕後、面会することなく別れることとなりました。

国際的な反応

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは、「冷酷な処刑」として、子どもの頃に強制的に結婚させられた女性に対して驚きを表明しています。また、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)も、サブジアン死刑囚の処刑について驚きを表明し、イランに対して死刑廃止を視野に入れた全ての死刑執行に対して一時停止を要請しています。

最後に

イランの国内ではまだこの処刑について報道されていないようです。サミラ・サブジアン(Samira Sabzian)は性差別、児童婚、家庭内暴力の被害者であり、今回の刑執行は無能で腐敗した政権の一部として捉えられています。

※この記事は「日本ニュース24時間」のオリジナルです。

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