15歳で強制結婚させられ、DV被害に遭ったイラン人女性が、ついに夫を殺害したとして処刑されました。このニュースは、世界を震撼させています。人権団体や国連がイランに死刑廃止を求めるなか、シャリーア法の下での報復が行われるなど、家庭内暴力問題の改善にはまだ道のりが残されているようです。
苦境からの脱出
この女性は、15歳のときに強制的に結婚させられ、その後2人の子供を産みました。しかし、結婚生活ではずっと夫に暴力を振るわれ続け、19歳のときに夫を殺害しました。そのため、彼女は有罪判決を受け、10年以上も死刑囚として収監されていました。
国際社会からは、児童婚の被害者である彼女を救済するよう求める声が寄せられましたが、残念ながら死刑執行が行われました。彼女は面会が禁止されていたため、長い間子供たちに会うことができませんでしたが、処刑直前になって少しだけ子供たちと再会することができたようです。
国連と人権団体の訴え
イランでは、今年だけでも彼女を含む18人の女性が処刑されたとの報告があります。人権団体のイラン・ヒューマン・ライツは、彼女は性差別や児童婚、家庭内暴力の犠牲者であったと指摘しています。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)もイランに対して、死刑制度廃止と一時的な死刑執行停止を求めています。
人権団体はまた、シャリーア法に基づく報復が行われることで、家庭内暴力問題が改善されていないと指摘しています。この問題への取り組みは、まだまだ進める必要があるようです。
このニュースは、家庭内暴力や児童婚の実態を改めて浮き彫りにします。私たちは、このような問題に対して目を背けず、世界中で行われる暴力と闘わなければなりません。