領袖不在の竹下派 一致結束の伝統示せず


長野県軽井沢町で開かれた竹下派の夏季研修会=25日

 自民党竹下派(平成研究会、53人)は25日、長野県軽井沢町のホテルで夏季研修会を開いた。昨年の党総裁選では派閥として一致した対応が取れず、結束にほころびが生じたが、会長の竹下亘前総務会長は病気療養中で、代わりに派を取り仕切る会長代行の茂木敏充経済再生担当相は外遊のため研修会を欠席した。9月の内閣改造・党役員人事を前に「一致結束、箱弁当」という派の伝統を示すことはできなかった。

 「事に臨んでは一致団結し、平成研の存在感を示していきたい」

 竹下派の額賀福志郎最高顧問は研修会で、こう結束を呼びかけた。

 竹下派は先の総裁選で、茂木氏ら多くの衆院議員が安倍晋三首相(党総裁)を支持したが、吉田博美前参院幹事長ら参院側が石破茂元幹事長を支持し、一致した行動を取れなかった。派閥領袖(りょうしゅう)の竹下氏が石破氏の支援に回ったこともあり、総裁選後も亀裂は完全に修復されなかった。

 さらに、竹下氏が今年1月、食道がんの治療で永田町を離れ、領袖は不在になった。首相の信頼が厚く参院に影響力を持っていた吉田氏も7月の参院選に出馬せず引退し、派の求心力に陰りが生じている。

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