任期満了に伴う茨城県牛久市長選が1日告示され、届け出順に、新人で前市議の小松崎伸氏(61)と現職の根本洋治氏(67)の無所属2人が立候補した。自民党牛久支部は両氏をともに推薦する異例の対応をとり、分裂選挙の様相となっている。
自民党支部が首長選で複数の候補を推薦するケースは珍しい。根本氏の1期4年間の実績を踏まえると同時に、市議や牛久支部幹事長などを歴任した小松崎氏の活動も評価し、両氏への推薦を決めた。
市長選は、JR常磐線牛久駅と直結する商業ビル「エスカード牛久」の再生や、日本初の本格的ワイン醸造場「牛久シャトー」の活性化への対応などが争点となる。
立候補に伴って市議を自動失職した小松崎氏は、午前10時から同市栄町で出陣式に臨んだ。市が人口減少に転じたことなどに触れた上で、公共交通網の整備や病院再編が必要との認識を示し「私は大風呂敷は広げない。皆さんの期待を実行に移す」と訴えた。
根本氏は午前10時から同市中央で出陣式を開いた。牛久沼を周辺自治体と連携して整備することなどを主張し「牛久市だけでなく、県南、茨城がもっと輝ける地域になるよう頑張る」と支持を呼びかけた。
投票は8日に市内24カ所で行われ、午後9時から牛久運動公園体育館(同市下根町)で即日開票される。
選挙人名簿登録者数は1日時点で7万469人。