【政界徒然草】「安定と挑戦の布陣」内閣改造・党役員人事で安倍首相の予告はおもしろい

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安倍晋三首相による改造人事に自民党内の関心は集中している=2日午前、首相官邸(春名中撮影)
安倍晋三首相による改造人事に自民党内の関心は集中している=2日午前、首相官邸(春名中撮影)

 今の自民党内は、9月中旬に行われる党役員人事・内閣改造の話題一色に染まっている。フランスを訪問していた安倍晋三首相は8月26日午前(日本時間27日未明)の記者会見で、人事に臨む基本方針を「安定と挑戦の強力な布陣」と述べた。党内はこれをどのように読解しているのか。

■「白雪のように白紙」

 「安定と挑戦の強力な布陣を敷いていきたい。わが党には老壮青、たくさんの人材がある」

 会見で首相はこのように述べた。首相は人事に関する「予告」と周囲の反応を楽しんでいるフシがある。

 前回の平成30年10月の改造人事の際は、9月26日午後(日本時間27日午前)、ニューヨーク市内での内外記者会見で「自民党は人材の宝庫だ。しっかりとした土台の上に、できるだけ多くの皆さんに活躍のチャンスをつくる」と強調した。そのうえで、大幅改造と麻生太郎副総理兼財務相と菅義偉官房長官、西村康稔、野上浩太郎両官房副長官の留任を明言した。

 外遊に同行していた西村氏には、直前にトイレに誘い「続投をこれから発表するからよろしく」と伝え、西村氏を驚かせた。

 2014年夏には、チリの首都サンティアゴ滞在中に同行記者団との内政懇談で、改造人事について「私は、白さも白しアンデスの山の白雪のように白紙です」と答えた。当時は石破茂幹事長(当時)の交代が最大の焦点で、記者団は文字通り「白紙」ととらえたが、すでに首相は石破氏の交代を決めていた。

 この発言の伏線は、昭和32年の党総裁選だった。首相の祖父・岸信介元首相、石橋湛山元首相、石井光次郎総務会長の3人が争い、岸氏は大野伴睦元副総裁に支持を求めたが、大野氏は岸氏に「私の心境は、白さも白し富士の白雪のように白紙だ」と答えた。このとき、大野氏はすでに石橋氏の支持を決めていた。

 「渡邉恒雄回顧録」(中公文庫)によると、大野氏が出馬した35年党総裁選に際し、読売新聞の渡邉記者が岸氏や実弟・佐藤栄作元首相らと「大野後継」を約束したという証文の有効性を岸氏に尋ねたところ、岸氏は「私の心境は、白さも白し富士の白雪ですよ」と答えた。実際に岸氏は大野氏を支援しなかった。

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