国民的アニメとして、世代を超えて愛され続ける「ドラえもん」。「どこでもドア」や「タケコプター」など、誰もが一度は憧れたことのある秘密道具の数々は、子供たちの夢と希望を育んできました。
そんなドラえもんのストーリーを語る上で欠かせないのが、主人公・野比のび太の存在です。ドジで泣き虫な反面、心優しいのび太。彼を語る上で外せないのが、あの独特な「声」ではないでしょうか。
今回は、長きに渡り愛され続けるのび太の声に焦点を当て、その声優陣について徹底解剖していきます!
のび太の声優の歴史:時代と共に進化する「のび太」
実は、アニメ「ドラえもん」の歴史の中で、のび太の声優は複数人存在します。それぞれの時代背景や、声優によって表現方法が異なり、それぞれに魅力が詰まっている点が興味深い点です。
初代:富田耕生(1973年)
1973年に放送開始された、日本テレビ版「ドラえもん」で、初代のび太の声を担当したのが富田耕生さんです。当時、既にベテラン声優として活躍していた富田さんは、特徴的なハスキーボイスで、ちょっと意地っ張りでわんぱくなのび太を演じました。しかし、わずか半年で番組が終了してしまったため、幻のび太と呼ばれることも。
二代目:野沢雅子(1979年~1987年)
1979年からのテレビ朝日版「ドラえもん」で、二代目として、そして、最も長くのび太の声を担当したのが、野沢雅子さんです。誰もが知る国民的アニメ「ドラゴンボール」の孫悟空役としても有名な野沢さん。少年らしい元気いっぱいの声と、どこか頼りない、でも憎めないのび太を見事に演じ分けました。
野沢さんののび太は、多くの人々の心の中に深く刻まれ、「ドラえもん」の人気を不動のものにしたと言っても過言ではありません。
三代目:小原乃梨子(1987年~2005年)
野沢さんからバトンを受け継ぎ、三代目として、のび太を演じたのが小原乃梨子さんです。小原さんは、野沢さんの持つ少年らしさを残しつつも、より優しく、繊細なのび太を表現しました。
四代目:大原めぐみ(2005年~現在)
そして、2005年から現在に至るまで、四代目として、のび太の声を担当しているのが大原めぐみさんです。大原さんは、これまでののび太のイメージを大切に受け継ぎながら、現代の子供たちにも親しみやすい、自然体ののび太を演じています。
のび太の声優たちの想い:キャラクターに命を吹き込むということ
各時代で、のび太を演じてきた声優たちは、それぞれに並々ならぬ想いを抱いています。
野沢さんは、のび太を演じる上で「子供は、純粋で、素直で、正直であるべきだ」という信念を持っていたそうです。小原さんは、「野沢さんの築き上げたものを壊さないように、そして、自分らしさを出せるように」と、プレッシャーと戦いながら演じていたことを明かしています。
そして、大原さんは、「ドラえもん」という国民的アニメの重要性を認識し、プレッシャーを感じながらも、子供たちに夢と希望を与えるという強い気持ちを持って、のび太を演じているそうです。
まとめ:時代を超えて愛される「のび太」の声
「ドラえもん」の顔とも言える、のび太の声。時代と共に、声優が変わっても、のび太は常に、子供たちの憧れであり続けています。
声優たちの声によって命を吹き込まれたのび太は、これからも、たくさんの夢と感動を私たちに届けてくれることでしょう。