【10月23日 KOREA WAVE】韓国水力原子力は21日、国内で初めて3Dプリンティング技術を活用して原子力発電所の部品を開発し、性能改善と国産化に成功したと発表した。
韓水原が国産化に成功した部品は、原子力発電所の発電機ブレーカーを冷却するための「多翼型インペラー」だ。韓水原関係者は「固定板に複数のブレードが組み立てられているため、固定板とブレードの接続部が損傷する可能性があった。しかし、組み立てではなく、3Dプリンティングでのみ可能な一体型に製作し、脆弱部分を根本的に排除して耐久性を向上させた」と説明している。
3Dプリンティングで作られたインペラーは、材料特性の向上を目的とした熱処理や、機械的性質の試験、風量試験など、さまざまな試験を経て、性能と耐久性が検証された。これまでインペラーは輸入に依存していたが、設計、3Dプリンティングによる製作、性能検証試験などすべての工程を韓電KPS、DAEGUNTECH、テイル送風機などの韓国企業と協力して実施した。
このインペラーは今年中に原子力発電所に試験的に設置される。長期間運転後に分解し、状態を確認する。開発されたインペラーが計画通り原発に設置されれば、国内初の3Dプリンティング製造部品が原発に設置された事例となる見通し。
韓水原は今後、さらに多くの原発部品が性能向上と耐久性改善のために3Dプリンティング技術で製作されることを期待している。
韓水原中央研究院のシン・ホチョル院長は「今回の3Dプリンティング技術を活用したインペラーの性能改善と国産化の成功は、3Dプリンティング技術が適用分野に応じて従来の製造技術よりも優れた成果を出せることを示している。今後、3Dプリンティング技術を既存部品の代替品だけでなく、小型モジュール原子炉(SMR)などの新型原発の新規部品製作にも活用できるように研究開発を進めていく」と強調した。
(c)KOREA WAVE/AFPBB News
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