若者の関心を集める衆議院選挙:世代交代の行方は?

衆議院選挙:盛り上がりに欠ける背景

10月27日投開票の第50回衆議院議員総選挙は、終盤に差し掛かりました。メディアの予測は「自公過半数確保」から「自公過半数微妙」へと変化していますが、2009年の民主党政権誕生につながった第45回総選挙のような熱気は感じられません。

期日前投票者数は前回より100万人減少し、有権者の関心の低さが顕著です。その背景には、多様性を欠き、若者にとって遠い存在となった永田町政治への失望があると言えるでしょう。

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注目の選挙区:東京18区と和歌山2区

今回の選挙戦で特に注目を集めているのが、東京18区と和歌山2区です。

東京18区:世代交代の象徴

東京18区は、長年菅直人元首相の地盤でした。菅氏の後継として立候補したのは、元武蔵野市長の松下玲子氏(54歳、立憲民主党)です。市長時代の実績を基に「活力ある福祉社会」の実現を訴えています。

対する自民党は、農水省出身の福田かおる氏(39歳)を擁立。新人ながら「実務がわかる働く世代の政治家」をアピールし、松下氏と激しく争っています。

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これまで、東京18区ではベテラン政治家による「土菅戦争」が繰り広げられてきました。しかし、今回の選挙では候補者の平均年齢が大幅に若返り、4人中3人が女性という点も、新鮮味を感じさせます。

政治評論家の山田太郎氏は、「若い世代にとっては、自分たちに近い世代の候補者が登場したことで、政治への関心が高まっている」と分析しています。

和歌山2区:旧政治の象徴

一方、和歌山2区では、引退した自民党の二階俊博元幹事長の三男、伸康氏(46歳)と、離党処分を受けた世耕弘成前参院幹事長(61歳)が無所属で出馬するという、異例の展開となっています。

この選挙区は、旧態依然とした政治の象徴と言えるでしょう。

若者の投票行動が選挙結果を左右する?

東京18区と和歌山2区は、対照的な選挙戦となっていますが、共通しているのは、若者の投票行動が選挙結果を大きく左右する可能性があるということです。

若者が政治に無関心なままでは、日本の未来は暗いと言わざるを得ません。今回の選挙を機に、若者が政治に関心を持ち、自分たちの未来のために投票に行くことが重要です。