運動苦手でもOK!医者が断言「食後すぐ」の運動で痩せる理由

「なぜか太りやすい」「何をすればいいの?」と悩んでいませんか?薄着の季節、特にお腹まわりの脂肪が気になる方も。生活習慣病の専門医、牧田善二氏の著書『医者が教えるダイエット 最強の教科書』では、無理なく続けられる効果的なダイエット法が提唱されています。本記事では、特に重要な「食後すぐ」の運動に焦点を当て、その理由と実践方法を解説します。

なぜ「食後すぐ」の運動が鍵なのか?

ダイエットのための運動は、無理な目標を立てるよりも、ご自身のペースで続けられる範囲で始めることが何より重要です。「毎日1時間」といった意気込みも素晴らしいですが、続かなければ意味がありません。特に意識していただきたいのが、食事の後の行動です。食後すぐに体を動かす習慣をつくるだけで、ダイエットの効果は大きく変わってきます。

体に脂肪が蓄積されるメカニズム

食事を摂取すると、血糖値が上昇します。体内ではこの血糖値の急激な上昇を抑えるため、インスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは血中のブドウ糖をグリコーゲンに変え、主に肝臓や筋肉に蓄えます。しかし、グリコーゲンの貯蔵量には限りがあります。余ったブドウ糖は、形を変えて脂肪細胞に取り込まれ、体脂肪として蓄積されるのです。これが、体に脂肪がつく基本的なメカニズムです。

食後すぐの運動が脂肪蓄積を防ぐ理由

驚くべきことに、食事をとった直後に軽く体を動かすだけで、血糖値の上昇を抑える効果があることが研究でわかっています。ここで重要なのは、「食後すぐ」というタイミングです。食事から1時間も経ってしまうと、すでに血糖値が上がってしまっているため、効果が薄れてしまいます。

牧田医師は、食後すぐのウォーキングやスクワットを推奨しています。例えば、オフィスでのランチ後なら、近所を少し早足で散歩したり、普段はエレベーターを使うところを階段に変えてみるのはいかがでしょうか?これらの小さな積み重ねが、将来の体を変える一歩となります。

食後の軽い運動をする人々(ウォーキングまたは階段利用)食後の軽い運動をする人々(ウォーキングまたは階段利用)

部分痩せは可能なのか?お腹まわりの脂肪について

「お腹まわりだけを引き締めたい」「腕のたるみを取りたい」といった部分痩せを期待する声は多いですが、残念ながら、医学的には特定の部位の脂肪だけを減らすことは不可能です。運動によって体脂肪を減らす場合、内臓脂肪が先に消費され、その後で皮下脂肪が使われます。腹筋運動でお腹の筋肉を鍛えることは重要ですが、それだけでお腹の脂肪だけが劇的に減るわけではありません。

内臓脂肪を減らすことの重要性

ここで特に知っておきたいのが、内臓脂肪の危険性です。内臓脂肪は、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞といった様々な生活習慣病のリスクを著しく高めることが明らかになっています。したがって、内臓脂肪を増やさない、あるいは減らすことは、ダイエットの目標達成だけでなく、健康維持の観点からも極めて重要なのです。お腹まわりの脂肪が気になるのは、見た目だけでなく、健康のバロメーターとも言えます。

まとめ

ダイエット運動が苦手でも、食後すぐに軽い運動を取り入れることは非常に効果的です。これは血糖値の上昇を抑え、脂肪の蓄積を防ぐ科学的根拠に基づきます。お腹まわりの脂肪は、内臓脂肪として生活習慣病のリスクにも繋がります。無理のない範囲で「食後すぐ」の習慣をつけ、健康的に痩せる一歩を踏み出しましょう。

参考資料

https://news.yahoo.co.jp/articles/f76fcb1b1f8888b80bf43244e4b34938d6ce03ce