【元プロ野球選手・佐野慈紀さん】糖尿病で右腕切断…専門医が教える「糖尿病リスクを下げる6カ条」とは？

元プロ野球選手が語る糖尿病の恐怖

かつて近鉄などで活躍した元プロ野球選手の佐野慈紀さんは、2024年5月、糖尿病を起因とする感染症により右腕を切断しました。現役時代は定期検診を受けていたものの、「血糖値が少し高い」程度と軽く考えていたそうです。

35歳で引退後、検診を受けなくなった佐野さん。食事量は減り、野球教室で体を動かしていたため、健康には問題ないと思い込んでいました。

しかし、引退から5年後の2008年頃、頻繁に咳込むようになり、家族に勧められて検査を受けたところ、思いもよらない現実を突きつけられます。

病院で告げられたのは「肺炎」と「糖尿病」。血糖値は350(基準値は70-110)、ヘモグロビンA1cは11.0(基準値は5.5以下)と、異常な数値を示していました。

医師からは「元プロ野球選手？じゃ、(贅沢に慣れていて)節制はできないでしょうね」と言われ、佐野さんは奮起。ウォーキング、ジム通い、食事の改善など、生活習慣の見直しに取り組み始めました。

しかし、病気の進行は止まりません。心不全を繰り返し、心臓の働きは本来の30％まで低下。ついに人工透析を受けることを決意します。

2018年11月には重症下肢虚血と診断され、右足中指を切断。糖尿病の影響で血管や神経が損傷し、感覚を失っていたため、低温火傷や小さな傷にも気づかなかったといいます。

そして、右腕の感染症が悪化。度重なる手術も効果がなく、感染を食い止めるためには切断しかないと告げられます。

「アホやな」と言われる方がましだと語る佐野さん。リリーフピッチャーとして活躍した経験から、気持ちの切り替えは早いと言います。

現在、日本人の5人に1人が糖尿病または糖尿病予備軍と言われています。五反田内科糖尿病クリニックの伊藤静夫院長は、糖尿病リスクを下げるために以下の6点を提唱しています。

食後に眠くなる、20代の頃より体重が5kg以上増えている人は要注意です。佐野さんのように後悔しないためにも、まずは血液検査を受けてみましょう。

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2024年12月には、学童軟式野球全国大会「ポップアスリートカップ」で始球式を務める予定の佐野さん。そこで左投げの”ピッカリ投法”を披露したいと語っています。

糖尿病は自覚症状が出にくい病気です。佐野さんの経験を通して、糖尿病の恐ろしさと予防の大切さを改めて認識しましょう。