最近、もの忘れが増えた…?それは単なる「年のせい」かもしれません。しかし、もしかしたら認知症の前段階である「MCI(軽度認知障害)」の可能性も。MCIは適切な対応をすることで、認知症への進行を遅らせ、健康な脳を取り戻せる可能性もあります。
今回は、メモリークリニックお茶の水院長の朝田隆先生監修のもと、MCIのサインを見つけるセルフチェックリストと、MCIと診断された場合に意識したい5つの生活習慣をご紹介します。
MCIセルフチェック:最近増えた?と思ったら要注意!
朝田先生によると、認知症になる人は必ずMCIという段階を経るそう。しかし、多くの人は自分の症状に気づかず、発見が遅れてしまうのが現状です。
まずは、以下のチェックリストでMCIの可能性を探ってみましょう。最近心当たりが増えた項目が3つ以上あれば、MCIのサインかもしれません。
- 物の置き場所を忘れることが増えた
- 人の名前が出てこないことが増えた
- 同じことを何度も聞いてしまう、言ってしまう
- 以前は簡単にできたことが、難しくなったと感じる
- 料理の味付けがうまくできない、濃いと感じる
- 新聞やテレビの内容をすぐに忘れてしまう
- 予定を忘れる、または間違えて覚えてしまう
- 趣味や興味関心が薄くなった
- 外出するのが億劫になった
- 何をするにも「めんどくさい」と感じる
- 周囲の人から「最近変わったね」と言われる
MCIと診断されたら?今日から始めたい5つの習慣
「MCIと診断されても、生活習慣を見直すことで、健康な脳へのUターンも夢ではありません」と朝田先生。
鍵となるのは、幸福感をもたらすドーパミン、癒やしのセロトニン、愛情ホルモンのオキシトシンといった脳内ホルモンの分泌を促すこと。
MCIと診断された方は、ぜひ以下の5つのポイントを意識して、わくわくする毎日を送りましょう!
1. 「挑戦」する
年齢を理由に新しいことに挑戦することを諦めていませんか?「年だから…」と我慢するのではなく、今までやってこなかったことに挑戦することで、脳に刺激を与えましょう。
例えば、
- 若者向けのファッションやメイクに挑戦してみる
- 今まで入ったことのなかったおしゃれなカフェに行ってみる
- 新しい趣味を始めてみる
など、年齢にとらわれずに、心がときめくものに挑戦してみましょう!
2. 「変化」を取り入れる
毎日同じことの繰り返しになっていませんか?「いつも通り」を少し変えるだけでも、脳は活性化されます。
例えば、
- いつもと違うスーパーで買い物してみる
- いつもは作らない新しいレシピに挑戦してみる
- 通勤経路を変えてみる
など、ほんの少しの工夫で、新鮮な気持ちで一日を過ごせるはずです。
3. 新鮮な「感動」体験
新しい場所を訪れたり、新しい体験をすることは、脳に良い刺激を与えます。
例えば、
- 週末に日帰り旅行に出かけてみる
- 美術館や映画館で芸術に触れてみる
- 行ったことのないレストランで食事を楽しんでみる
五感を刺激するような、新鮮な感動体験を心がけましょう。
4. 人との「交流」を大切にする
人とのコミュニケーションは、脳を活性化させるだけでなく、ストレスを軽減する効果も期待できます。
例えば、
- 友人や家族と積極的に会話を楽しむ
- 地域のサークル活動に参加してみる
- ボランティア活動に参加してみる
など、積極的に人と関わる機会を増やしてみましょう。
5. 「適度な運動」を習慣化する
適度な運動は、脳の血流を良くし、認知機能の維持・向上に役立ちます。
例えば、
- 毎日30分のウォーキングを習慣化する
- 軽いストレッチやヨガを取り入れてみる
- 地域のスポーツクラブに入会する
など、無理のない範囲で体を動かす習慣を身につけましょう。
まとめ|いつまでも若々しい脳を保つために
MCIは早期発見と適切な対応が重要です。今回ご紹介したチェックリストや生活習慣を参考に、いつまでも健康な脳を保ちましょう。