〈石破おろし急加速〉「党員投票のない総裁選」で急浮上する“高市早苗じゃない”次期総裁候補の名前


【画像】「ポスト石破」に急浮上する意外な人物

息の根止めた「裏公認料2000万円」問題

衆院選の開票速報が流れるNHKの画面を見ながら、自民候補の陣営関係者はため息をついた。

28日未明には全議席が確定し、自民191、公明24で与党の議席は計215にとどまった。過半数の233には及ばず、党内からは石破首相や党執行部の責任を問う声が上がっている。

当初は「国民人気の高い石破氏を首相に担げば、自民の単独過半数は無理でも、自公で過半数は確保できる」との見方が強かったが、逆風は自民の想定以上だった。

公示前には「裏金議員」を原則公認するという党執行部の方針が報じられ、その後一部が非公認、「裏金議員」全員の比例復活を認めないという方針に転換。二転三転する石破首相に、国民の失望は大きくなった。

さらに、選挙戦最終盤に発覚したのが、非公認の「裏金議員」が代表を務める自民党総支部への2000万円支給だった。

自民関係者は「裏公認料2000万円問題で、完全に息の根を止められた感じだったね……。有権者に『全然反省してないじゃん』って思われてしまった」と嘆く。

早々に「石破おろし」? 

石破首相は投開票日の夜、テレビ朝日のインタビューの中で「現在の(首相の)職責をこれからも全うする考えか」と問われ、「そういうことです」と述べた。

しかし、自民党内からは「投開票日前から『石破首相は投開票翌日にも内閣総辞職を表明するのでは』という観測が永田町で流れていた。そうならなくても、石破おろしは起きるだろうし、政権運営は行き詰まるだろう」との声が上がる。

すでに、約1ヶ月しか経っていない石破内閣・党執行部は瓦解しつつある。

内閣では、牧原秀樹法相、小里泰弘農水相の2閣僚が落選。党四役の一人である小泉進次郎選対委員長は「選挙はいかなる結果であろうとも、選対委員長である私の責任」と述べ、選対委員長を辞任した。

森山裕幹事長は続投する意向だが、「裏公認料2000万円」問題などをめぐって責任を問う声は大きい。

「森山氏の責任は大きい。だが森山氏が辞めたところで、先が長くないであろう石破首相のもとで、党幹部を引き受ける人がいるか。菅政権が末期に人事で立ち行かなくなり、退陣に追い込まれたことを思い出す。党内で好かれていない石破氏を首相にしたのは、選挙に勝つためだけだったので、選挙で大敗した石破氏を首相として担いでいる意味はない」(自民議員)

2025年夏には参院選も控えており、党内では「参院選は別の首相のもと戦う」との見方から早くも「ポスト石破」の名前が取りざたされる。

石破首相が退陣し、党則で定められた「特に緊急を要するとき」と判断されると、総裁選は9月のようなフルスペックではなく、国会議員と都道府県連の代表による投票で行われる見込みだ。

「党員投票のない総裁選だと、党員人気が頼みの綱の高市氏にとっては不利でしょう。しばらく衆院選もないと、今回の総裁選ほど国民人気は求められない。政策の継続性、安定性の観点からも林芳正官房長官らが軸になってくるのでは」(全国紙政治部記者)



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